ガザ地区で死者が増加、イスラエルは武装勢力を標的に砲撃続ける
パレスチナ自治区ガザ地区へのイスラエル軍の攻撃が続く中、パレスチナの保健省は6日、パレスチナ人24人が死亡し、200人以上が負傷したと発表した。イスラエル軍はパレスチナの武装組織イスラム聖戦(PIJ)を標的に、ロケット砲や迫撃砲の攻撃を続けている。これに対抗して、武装勢力側もイスラエルへ向けて砲撃を繰り返して反撃している。
6日はイスラエル各地で空襲警報が鳴り続け、ガザ地区でも砲撃が続いた。
ガザ地区の保健省は、「イスラエルの侵略行為」で子ども6人を含む多数のパレスチナ人が死亡したほか、負傷者も増えていると非難した。PIJのタイシール・ジャバリ司令官は、5日の攻撃で死亡したという。
これに対してイスラエル当局は、5日以降、パレスチナから約300発のロケット砲や迫撃砲がイスラエルへ向けて発射されたと指摘。PIJの脅威が「差し迫っている」ため、反撃を開始したのだとしている。
「夜明け作戦」と呼ばれる今回の軍事作戦は、1週間は続く可能性があると、イスラエル軍は警告している。イスラエルによると、ガザ地区に攻撃しているほか、ヨルダン川西岸地区の各地でPIJのメンバー19人を逮捕したという。
ガザ地区における今回の攻撃の応酬は、2021年5月に11日間続いた対立以来、最も深刻な被害を出している。2021年の対立では、200人以上のパレスチナ人と数十人のイスラエル人が死亡した。


ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは5日夜、複数の武装集団が戦いに臨むにあたって「団結」していると声明を出した。ハマスはPIJと思想的に近く、連携して行動することが多い。ただし今のところは、ハマスがイスラエルに向けて砲撃した様子はなく、イスラエルもハマスを標的にはしていないもよう。イスラエルがハマスへの攻撃を開始すれば、事態は著しく悪化する。
イスラエルは1日夜、PIJのヨルダン川西岸の幹部とされるバッサム・アルサアディ氏を逮捕。この後、イスラエルはPIJによる報復を防ぐためとして、ガザ地区との境界付近で保安対策を強化した。道路が封鎖され、イスラエル南部の町や村との行き来はできなくなった。このため住民の生活は困難さを増している。
6日にはガザ地区唯一の発電所が稼働を停止。電力会社によると、燃料が届かなくなったためという。

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武装組織に対テロ攻撃とイスラエル
イスラエルによると、5日以降ガザ地区からイスラエルへ向けて発射された約300発のロケット砲や迫撃砲のうち、約70発はイスラエル領に届かずガザ地区に落下したという。
イスラエルに届いたほとんどは、イスラエルのミサイル防衛システム「アイアン・ドーム」で迎撃された。イスラエル側に死傷者は出ていないという。
イスラエル国防軍によると、イスラエルは30カ所以上のPIJの標的に反撃。その中には、武器庫2カ所、ロケット砲製造施設6カ所が含まれるという。
イスラエルのヤイル・ラピド首相は5日の攻撃について「差し迫った脅威に対する精緻な対テロ作戦」を実行したのだと説明した。
イランの首都テヘランを訪問中のPIJのジアド・アルナハラ総長は、「この攻撃に我々は強力に対抗する。戦いに勝つのはこちらだ」、「この戦いに、超えてはならない一線は存在しない。(中略)テルアヴィヴは抵抗のロケット弾にさらされることになる」と発言している。
PIJはガザ地区でも有数の武装勢力の一つで、イランの後押しを受けている。本部はシリアの首都ダマスカスにある。












