ハルキウの商業施設など砲撃、多数死傷 ウクライナ軍7千人超が行方不明と当局者
ウクライナで11日、ロシア軍による砲撃がいくつかの州で続いた。北東部の都市ハルキウでは6人が死亡、31人が負傷したと、ウクライナ当局が発表した。
ハルキウの当局によると、この日はショッピングセンターと民家が砲撃を受けた。
一方、北東部スーミ州と南部オデーサ州でも、ロシア軍の砲撃があったと伝えられている。
9日夜に東部ドネツク州の町チャシウ・ヤルで5階建ての集合住宅にロケットが撃ち込まれた攻撃では、死者が30人に増えた。同国の救急当局は、多くの人ががれきの下敷きになったとみている。

こうしたなか、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナ人によるロシア市民権の取得を容易にするため、法令に署名した。
ロシアは、ウクライナ南部と南東部で支配を強めようとしている。
ウクライナ軍の行方不明者7200人
ウクライナ政府当局者は、ロシアによる侵攻が始まった2月24日以降、7200人ものウクライナ軍関係者が行方不明になっていると明らかにした。大半はロシアの捕虜になっているという。
政府の特別状況下行方不明者問題全権を務めるオレフ・コテンコ氏が、地元テレビに語ったところでは、ウクライナ軍はこれまで行方不明者を約2000人としていたが、国家警備隊や国境警備隊を含めると、大幅に増えたという。
同氏は、「コールセンターには約7200人の情報がある」と説明。「いずれは」ロシア兵の捕虜と交換され、帰郷すると述べた。
ウクライナとロシアの軍はどちらも、この件でコメントを出していない。
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両国は、ロシアの侵攻開始以来、互いに何千人もの捕虜を抱えているとしている。これまで、捕虜交換が数回実施されている。
ロシア産ガスの供給停止
ロシアからバルト海を通って欧州に延びるパイプライン「ノルドストリーム1」によるロシア産の天然ガスの供給が、年次メンテナンス作業のため10日間停止された。
しかし、ドイツのロベルト・ハーベック経済相は、ガスの供給が再開されない場合に備えて、欧州連合(EU)各国は準備が必要だと警告した。
ハーベック氏はこれまで、ロシアについて、ウクライナでの戦争によりEUから制裁を受けていることに関連して、ガスを「武器として」利用していると非難している。
同氏はまた、ドイツがロシアのガスに依存し過ぎていることも認めている。

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ロシアの国営ガス会社ガスプロムは6月中旬、ノルドストリーム1のガスの流量を、全容量の40%まで減らした。ドイツ企業シーメンス・エナジーが、保守をしている機器の返却で遅れたためだとしている。
こうしたなか、カナダ政府は、修理済みのシーメンス製パイプライン用タービンをドイツに送り返す「期間限定かつ取消可能な許可」を、シーメンス・カナダ社に与えると表明した。
この動きに対し、ウクライナ政府は、カナダがロシアへの制裁を「ロシアの気まぐれ」に合わせて調整しているとして怒りを示した。
パイプラインのメンテナンスが、ガス需要が少ない夏に行われるのは通常のことだ。ただ、ロシアが供給を再開しない可能性が懸念されている。
スコットランドが避難民受け入れ停止へ
イギリスのスコットランド自治政府は、ウクライナからの避難民を受け入れる「スーパー・スポンサー」制度を3カ月間停止すると発表した。
スコットランドは、ロシアの侵攻以来、避難場所を求めるウクライナ人7000人以上を受け入れてきた。その3分の2は、スーパー・スポンサー制度に申請している。
しかし13日からは、新たな申請を受け付けないという。このところ査証(ビザ)の申請が増えており、職員にそれに対応させるためだとしている。

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ニコラ・スタージョン第一首相は、この制度を停止させる予定はないと、BBCスコットランドに語っていた。その1カ月後に、今回の停止となった。
スコットランドの労働党は、停止に「深く失望している」とコメント。保守党は、与党・スコットランド国民党(SNP)の「ずさんな計画と先見性のなさ」がはっきりしたと述べた。
一方で、スコットランドの行政区画の1つ、ノース・ラナークシャーは、約200軒の空き家を難民のために再利用することを計画している。
スコットランド政府の資金500万ポンド(約8億円)を使い、取り壊しが予定されていたタワー型集合住宅2棟を「優れた水準」に改修するという。
ウクライナから避難してきた人たちがホテル宿泊を続けるのではなく、自宅と呼べる場所に住めるようにするのが、この事業の目的。










