ロシア野党指導者に新たに禁錮9年、刑期大幅延長 「見せかけの裁判」と人権団体

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ロシアの裁判所は22日、収監中の野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(45)に対し、詐欺や法廷侮辱の罪で新たに禁錮9年を言い渡した。ナワリヌイ氏の支持者たちは罪が捏造(ねつぞう)されたとしている。
検察はナワリヌイ氏について、自身が運営する反汚職基金など、現在活動が禁止されている複数の組織に寄せられた寄付金470万ドルを盗んだとした。
マルガリータ・コトワ裁判官は、ナワリヌイ氏が「組織化されたグループによる資産の窃盗」を実行したと述べた。
ナワリヌイ氏は2020年、ロシア国内を飛行機で移動中に体調を崩した。その後の検査で、神経剤ノビチョクが検出された。2021年1月に治療を受けていたドイツからロシアに帰国した直後にロシア当局に拘束された。
翌2月、過去の有罪判決の執行猶予が取り消され、刑務所へ収監された。ナワリヌイ氏は2014年に横領罪で有罪となり、執行猶予つきの禁錮刑の判決を受けていた。その際、警察への定期的な報告が義務付けられたが、同氏がこれに違反したとされた。
今回の判決が確定すれば、これまでの3年6カ月の刑期に取って代わる。ナワリヌイ氏は今後さらに7年間ほど、より厳しい条件下で、現在収監されているウラジーミル州ポクロフの刑務所よりも遠隔地にある重警備刑務所で服役することとなる。
判決文が読み上げられると、見るからにやつれたナワリヌイ氏は腕を組み、弁護士と言葉を交わした。
ナワリヌイ氏は、当局が法廷で同氏の「最後の言葉」を妨害したと非難。自分と支持者たちは「ロシアの人々に真実をもたらす」ために検閲と闘い続けるとツイートした。

ナワリヌイ氏は現在収監されているポクロフの刑務所内に設置された仮設裁判所で判決を受けた。
判決後にはナワリヌイ氏の弁護士が警察に一時拘束された。
ウクライナ侵攻の裏で、ロシア国内でも「極悪犯罪」
ロシア政府はナワリヌイ氏に対する毒殺未遂行為との関連を否定している。
ナワリヌイ氏の広報担当キラ・ヤルミシュ氏は、世界の注目がウクライナに集まる中、「ロシア国内では別の極悪犯罪が行われていた」と述べた。ナワリヌイ氏の同僚たちは裁判官がここ数週間、クレムリン(ロシア政府)側と裁判について協議していたと主張している。
ヤルミシュ氏はナワリヌイ氏がシベリアで殺されそうになったとして、同氏の自由だけでなく命も危険にさらされていると述べた。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、見せかけの裁判だと一蹴した。アメリカもこの言葉を繰り返し、ナワリヌイ氏の口封じを狙うロシアの新たな試みだと指摘した。
欧州連合(EU)も今回の判決は「政治的動機によるもの」だと非難。ナワリヌイ氏の即時釈放を求めた。
ナワリヌイ氏の最側近、レオニード・ヴォルコフ氏は、ウラジーミル・プーチン大統領は96時間でウクライナの首都キーウ(キエフ)を占領するなど多くの計画を打ち出してきたものの、いつも計画は失敗に終わると述べた。「この9年(の禁錮刑)も失敗に終わるだろう」。








