ロシアで収監のナワリヌイ氏、「手足の感覚弱まる」 弁護士が懸念

画像提供, Reuters
ロシア野党勢力の指導者で、刑務所に収監されているアレクセイ・ナワリヌイ氏(44)の健康が一段と悪化している。弁護士は、同氏が腕と脚の感覚を失い始めていると話している。
ナワリヌイ氏は横領罪で有罪判決を受けており、2年半の禁錮刑で地方の町ポクロフの刑務所に収監されている。
2週間ほど前には、背中と脚への激しい痛みに対する適切な治療を求め、ハンガーストライキに入った。
バディム・コブゼフ弁護士によると、ナワリヌイ氏は椎間板(ついかんばん)ヘルニアの診断を体の2カ所について受けているという。
今月7日にナワリヌイ氏と面会した同弁護士は、「アレクセイは自分で歩くことは歩いているが、歩く際に痛みを感じている。病状が明らかに進行し、脚や手のひら、手首の感覚を失いつつあるのをとても懸念している」とツイートした。
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ナワリヌイ氏は先週、呼吸器疾患の症状がみられたことから、刑務所内の病棟に移された。せきと発熱が続いていると、同氏は訴えていた。
コブゼフ弁護士によると、体温は上下しており、今月5日に摂氏39度に達したが、7日には37度に下がった。体重はハンストにより1キロ減ったという。
ナワリヌイ氏はインスタグラムへの投稿で、刑務所当局が同氏のそばで鶏肉を焼いたり、同氏の服のポケットに菓子を入れたりして、ハンストを邪魔しようとしているとした。
米政府や人権団体も懸念
アメリカのジェン・サキ大統領報道官は7日、米政府がナワリヌイ氏の収監を、「政治的な動機に基づく、甚だしく不当なもの」とみなしていると述べ、同氏の即時解放を求めた。
人権団体アムネスティ・インターナショナルも、ナワリヌイ氏が収監されている状況は拷問に近いとし、命が徐々に奪われつつあるとしている。活動家らは同氏がいる刑務所について、特に環境が厳しいことで知られると指摘している。
ナワリヌイ氏の弁護団は、同氏が収監されている刑務所に医師は不在で、病棟は医師ではない医療関係者1人が運営していると話している。
受刑者の結核感染を否定
刑務所当局は先々週、適切な治療を受けられず、睡眠も奪われているとするナワリヌイ氏の主張を否定。「必要とみられる医療的支援はすべて」施しているとした。
ナワリヌイ氏は5日、刑務所内の自分の班から3人が、結核で病院に移送されたとした。刑務所当局は、これも否定している。
同氏は2014年に横領罪で執行猶予つきの有罪判決を受けた。この判決については、政治的なものとの見方が広がっている。
昨年8月、ナワリヌイ氏はシベリアにいたところを神経剤ノヴィチョクで襲われ、ドイツに運ばれ治療を受けた。今年1月に帰国すると直ちに拘束され、ドイツで治療中に執行猶予の条件を破ったとして、裁判所によって刑務所への収監が命じられた。









