中ロ首脳が2年ぶり直接会談、「NATO拡大に反対」で一致 対欧米で結束誇示

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中国の習近平国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領は4日、北京で会談し、北大西洋条約機構(NATO)のこれ以上の拡大に反対する共同声明を発表した。緊迫するウクライナ情勢をめぐり西側諸国の圧力に直面する中、結束を誇示した。両首脳が直接会談するのは2019年以来約2年ぶり。
プーチン大統領は、4日開幕の北京冬季五輪に合わせて中国を訪問。両首脳は会談後、多くの問題で合意したことを示す声明を発表した。
「友情に限界なし」
共同声明には、ロシアと中国の「友情に限界はなく、協力する上で『禁じられた』分野はない」としある。
ロシア政府は、会談は五輪開会式に先立って行われ、「非常に温かい」ムードだったとしている。
両首脳が直接顔を合わせるのは新型コロナウイルスのパンデミック開始以来初めて。
BBCのロビン・ブラント上海特派員は、「2人は一緒に昼食をとり、それから一緒にショーを見に行った。大きなショーを。北京入りしているウラジーミル・プーチン氏は冬季五輪開会式の、スター・ゲストだ」と書いている。
NATOを非難
ロシアはウクライナ東部の国境付近に推定10万人規模の部隊を集結させている。侵攻の脅威が高まる中、米軍が東欧とドイツに3000人を派兵すると発表するなど、西側諸国はロシアをけん制している。
一方のロシアはウクライナ侵攻の計画を否定。プーチン氏は、西側諸国がロシアを弱体化させるためにNATOを利用しているとしている。ロシアとウクライナは「1つの国」だと主張するプーチン氏は、ウクライナのNATO加盟を禁止するよう要求してきた。
長文の共同声明ではウクライナについて直接の言及はなかったものの、ロシアと中国はNATOが冷戦時代のイデオロギーを信奉していると非難した。
BBCのブラント上海特派員は、今回の声明で両国がNATOの拡大に反対していることが明示されたと指摘。ウクライナと政治的・経済的な関係を持つ中国は、微妙なバランスを保っているとした。ロシアがウクライナへ侵攻あるいは軍事攻撃を行えば、習主席の信用にかかわる可能性がある。
安全保障
両国はアメリカ、イギリス、オーストラリアの3カ国による、安全保障の特別な枠組み「AUKUS(オーカス)」に対して「深刻な懸念」を抱いているとした。昨年9月に3カ国が発表したAUKUSは、アジア太平洋地域の安全保障強化の取り組みの一環として、オーストラリアの原子力潜水艦の製造を可能にする。南シナ海の領有権を主張するなどして緊張を高めている中国への対抗が目的とみられる。
ロシアは中国政府が掲げる「一つの中国」政策を支持した。この政策では、台湾を分離した省とみなし、いずれは再び中国大陸と統一されるとしている。しかし台湾側は、独自の憲法を持ち、民主的に選出された指導者を持つ独立国家を自認している。
ウクライナめぐり緊張高まる米ロ
ウクライナ情勢をめぐり、ロシアとアメリカの言葉の応酬は激しさを増している。
アメリカの政府高官は3日、ロシアがウクライナ侵攻の口実を偽造しようとしているとの見方を示した。ただ、その主張を裏付ける証拠は示さなかった。ロシアはそのような事実はないと否定している。
アメリカが2日、NATO同盟国の支援を目的に東欧とドイツに追加部隊を派遣すると発表すると、ロシアは「破壊的」な措置だと反発。NATOの東方拡大に対するロシアの懸念が正当なものであることを示していると主張した。











