スーダンの首相が辞任、軍事クーデター後に復権も抗議多発

画像提供, Reuters
スーダンのアブダラ・ハムドク首相が2日、辞任を発表した。ハムドク氏は昨年10月の軍事クーデターでいったん追放されたものの、11月に軍との権力分担に合意して復権していた。
ハムドク氏と軍との合意をめぐり、スーダン国内では完全な民主主義政権を求める抗議が多発していた。医療関係者の話によると、この日行われたデモで少なくとも2人が亡くなった。
テレビ演説でハムドク首相は、スーダンは「存続そのものをかけた危険な分岐点にある」と述べた。
また、自分は国が「大惨事に滑り落ちないよう」最善を尽くし、「同意にたどり着くためにあらゆることをしたが(中略)そうはならなかった」と説明し、辞任を表明した。
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スーダンでは2年前、長期にわたって政権を握ってきたオマル・バシル大統領が失脚。以来、民主化指導者らと軍指導者らが合意に基づき共同統治してきた。
しかし昨年10月にアブドゥル・ファッターハ・ブルハーン将軍率いる軍が緊急事態を宣言し、文民による政権を解散。ブルハーン将軍は、内戦を防ぐために行動したとしており、2023年7月に選挙を行うと共に、段階的に文民政権に戻していくと説明した。
昨年11月にハムドク氏と軍が交わした合意では、ハムドク首相が次期総選挙まで文民の内閣を率いることになっている。ただ、新政府がどれだけの権限をもつのかは不明で、抗議参加者は軍を信用できないとしている。これまでに少なくとも50人がデモで死亡している。
ケニア・ナイロビで取材しているBBCニュースのエマニュエル・イグンザ記者は、ハムドク首相の辞任は、同氏を復権させて国民の不満を鎮め、自分たちの権力の正当性を得ようとしたスーダン軍にとって、大きな打撃だと解説した。
一方で、現在の政治危機は、スーダンをバシル時代のような独裁国家に押し戻す危険性だけでなく、民主政治を妨害する勢力への制裁に発展する可能性もあると、記者は指摘。
スーダン経済はすでに停滞しており、国民にさらなる悪影響を及ぼすかもしれないと記者は話している。










