スーダンで軍のクーデター 抗議デモで7人死亡
アフリカのスーダンで25日、軍によるクーデターがあった。抗議する群衆に兵士が発砲し、報道によると少なくとも7人が死亡、約140人が負傷した。
スーダン軍は民主的な政権を解散させ、政治指導者らを拘束。緊急事態を宣言した。アブダラ・ハムドク首相と妻、閣僚、民間指導者らは、位置不明な場所で軟禁されているという。
スーダン軍の特別治安部隊はこの日早朝、ハムドク氏の自宅に行き、クーデターを支持するよう求めた。しかしハムドク氏は、これを拒んだとされる。
クーデターを率いたアブドゥル・ファッターハ・ブルハーン将軍は、政治的内紛のせいで軍事行動に至ったと説明。「革命の進路を修正する」ため、権力を奪う必要があったと述べた。
こうした軍の動きに対し多くの国民が、路上に出て抗議の意思を示している。

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BBCアラビア語のモハメド・オスマン記者によると、首都ハルツームなどの都市の通りで同日夜、多くの人々が民政の復活を訴えた。
抗議デモ参加者の1人は記者団に、軍が音響閃光(せんこう)弾を使い、その後に実弾を使用したと説明。けがを負った別の人は、軍本部の外で軍に足を銃撃されたと話した。
デモ参加者の中には、「2人が死ぬのをこの目で見た」と語った人もいた。医師の団体と情報省はフェイスブックに、軍施設付近で発砲があり死傷者が出たと投稿した。
ハルツーム市内の病院の画像には、衣服が血まみれになった人々や、さまざまなけがを負った人々の姿が写っている。
タイヤを燃やして封鎖
BBC記者によると、軍は抗議デモに対し暴力的に対応している。それでもデモは鎮まる様子はないという。
デモ参加者らは、れんがを積み上げたりタイヤを燃やしたりして道路を封鎖。多くの女性もデモに加わっており、「軍の支配はだめだ」などと声を張り上げている。
報道によると、首都ハルツームでは兵士らが住宅を1軒ずつ捜索し、抗議行動を組織する人たちを拘束している。
ハルツームの空港は閉鎖され、国際線の運航は停止されている。インターネットと多くの電話回線が使えなくなっている。
中央銀行の職員たちはストライキに入った。国内各地の医師たちは、救急対応を除き、軍運営の病院で仕事をするのを拒んでいるという。
たびたびクーデターの動き
スーダンでは2年前、長期にわたって政権を握ってきたオマル・バシル大統領が失脚。以来、民主化指導者らと軍指導者らが合意に基づき共同統治してきた。だた、対立も起きていた。
双方による合意は、スーダンの民政移管を目指す内容となっている。しかし、たびたびクーデターの動きが発生。つい1カ月前にも起きていた。
今回のクーデターを率いたブルハーン将軍は、共同統治でトップを務めていた。クーデター後、民政への移管は続け、2023年7月に予定されている選挙は実施すると表明した。
だが、クーデターに抗議する人たちは同将軍の説明を信じていない。
アメリカは支援金を停止
国際社会はスーダン軍による政権奪取のニュースに警戒感を示している。
各国の指導者らはクーデターを非難。アメリカはスーダンへの支援金7億ドル(約800億円)を停止した。
アメリカ、イギリス、欧州連合(EU)、国連、アフリカ連合(AU)は、不明な場所で軟禁されている政治指導者らの解放を求めた。AUにはスーダンも加盟している。










