「テイザー銃と間違った」と主張の元警官、故殺罪で有罪評決 米ミネソタ州

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米ミネソタ州で今年4月、乗用車の運転席にいた黒人男性が射殺された事件の裁判で、陪審は23日、被告の元警官に故殺罪で有罪評決を出した。
陪審員12人で構成する陪審は、4日間計約27時間にわたって評議し、有罪評決に至った。
被告側は、スタンガンの一種のテイザー銃と間違って、拳銃を手にしたと主張していた。意図的にライトさんの命を奪ったわけではなく、「間違いは犯罪ではない」と訴えた。
これに対し検察側は、警官歴26年の被告が「間違い」を主張することは認められず、「無謀さと不注意」による犯行だったと主張した。
この事件が発生する前には、現場近くで黒人男性ジョージ・フロイドさんが殺害される事件が起きていた。
量刑は来年2月18日に言い渡される予定。
評決の中身
ポッター被告はまず、第1級故殺罪で有罪とされた。同罪は、別の比較的軽い犯罪を犯そうとして誰かを死に至らしめた場合に適用される。
検察側はポッター被告について、銃器を「不注意に」扱った結果、ライトさんを死亡させたと主張していた。
被告はさらに、第2級故殺罪でも有罪評決を受けた。これは、怠慢や無謀な行為で誰かを死なせた時に適用される。
量刑は最も重いもので、第1級故殺罪が禁錮15年と罰金3万ドル(約340万円)、第2級故殺罪が禁錮10年と罰金2万ドルとなっている。
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「長い闘いだった」
法廷で評決が読み上げられる間、ポッター被告は頭を垂れ、陪審にわずかに目をやった。弁護士2人は、被告の肩に手を置いていた。
その後、レジーナ・チュ判事は量刑の言い渡しまで、被告を保釈なしで勾留するよう命じた。
裁判所の外では、デモ参加者らが歓声を上げた。ライトさんの名前や、「市民は負けない」といった言葉を唱える人もいた。
ライトさんの母ケイティーさんは、評決が読み上げられている間、「思いつく限りのさまざまな感情」を感じていると話した。そして、「責任を明確にする長い闘い」だったと述べた。
ミネソタ州司法長官のキース・エリソン氏は、今回の有罪評決によって、法を執行する立場の人々も「率先して法律に従う意思がある」ことが「全世界に示された」と述べた。
エリソン氏はまた、「ポッターさんのことも思いやっている」と発言。ポッター被告は「後悔」しているとし、「彼女と彼女の家族が幸せになるよう」祈っていると話した。
「ただし実のところ、彼女は今後どうなっても、家族と連絡を取り合うことができる。しかしライト一家はもう、ドーンテと話をすることができない」
ライトさんに何が起きたのか

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ライトさんは4月11日、ミネソタ州ブルックリンセンターで車を運転していた際、警官に停車を命じられた。武器をめぐる違反容疑の逮捕状が出ていたことから、逮捕されることになった。
ポッター被告の弁護団は、ライトさんが逮捕に抵抗したため発砲が起きたと主張した。
裁判では、警官が着用していたカメラの映像が映し出された。それによると、ポッター被告が大声で「テイザー」と繰り返した後、拳銃から銃弾を1発発砲した。
ポッター被告はその後、歩道に座って泣いていた。「違う銃をつかんだ」と言い、刑務所に入ることになるだろうと口にした。
この事件が起きたのは、フロイドさん暴行死事件で殺人罪などに問われた元警官のデレク・ショーヴィン被告の裁判が、約15キロ離れた同州ミネアポリスで開かれている最中だった。
米ケース・ウェスタン・リザーヴ大学(オハイオ州)法学部のアイシャ・ベル・ハーダウェイ准教授は、警官が職務中の行為で法的責任を問われるのは、今でも「非常にまれだ」と説明。
今回の有罪評決は、全米の警察に強いメッセージを送ることになり得ると話した。










