タリバン新政権の暫定副首相、内部対立を否定 新たな動画公開

画像提供, AFP
アフガニスタン新政権で暫定副首相に就任し、武装勢力タリバンの内部対立で負傷したなどと報じられていたタリバン共同創設者のアブドゥル・ガニ・バラダル師が15日、オンライン上に投稿された動画の中で報道内容を否定した。バラダル師は数日前から公の場に姿を見せていない。
タリバンをめぐっては、同組織の指導者間で争いがあったと報じられている。バラダル師と、過激派組織「ハッカーニ・ネットワーク」に忠実な対立派閥が口論になるなどしたとされる。
しかし、バラダル師は15日に公開された動画の中で、報道されたような内部抗争の事実はないと否定した。
「報道は事実ではない。私は大丈夫だ。健康だ」と、負傷した可能性を報じられていたバラダル師は述べた。
「私はカブールを離れていたので、フェイクニュースを否定するのに必要なインターネットにアクセスできなかった」
カタール・ドーハにあるタリバンの政治事務所がツイートした短い動画には、国営テレビのインタビュアーの隣でソファに座るバラダル師が映っている。バラダル師は紙を読み上げているようにみえる。
「私たちがお互いに良い関係を築き、お互いを尊重していることを神に感謝する。私たちの関係は家族よりもさらに良い」
<関連記事>
タリバンで最も顔が知られた人物の1人であるバラダル師が公の場から姿を消し、先週後半から仲間割れが起きているのではないかとの噂が広まっていた。また、バラダル師が死亡したのではなかとの憶測も流れた。
今回の動画に先立ち、タリバンの情報筋はBBCに対し、バラダル師はカブールを離れてカンダハールへ移動したと説明していた。
また、タリバン文化委員会の関係者は「敵のプロパガンダ」を反証するために、国営RTAテレビでバラダル氏のインタビュー動画を放送するとしていた。
先月にアフガンを掌握したタリバンは、「アフガニスタン・イスラム首長国」の樹立を宣言。同国の暫定政府を発表した。新内閣は男性のみで構成され、過去20年の間に米軍を攻撃したことで知られるタリバン幹部が、複数含まれている。
手柄めぐってもめたか
あるタリバンの情報筋は先に、バラダル師と、難民担当相でハッカーニ・ネットワークの重要人物カリル・ウルラフマーン・ハッカーニ氏が激しく言い争っていたと、BBCに明かしていた。
暫定副首相のバラダル師が暫定政府の構成に不満を持っていたため口論になったという。
また、アフガンでのタリバンの勝利を誰の手柄にするかで、もめたとも報じられている。
路線の違い
バラダル師は、自分のような人物による外交に重点を置くべきだと考えていると報じられている。一方で、タリバンの最上級幹部の1人が率いるハッカーニ・グループのメンバーやその支持者は、タリバンの勝利は戦闘により達成されたものだと主張している。
バラダル師は2020年に当時のドナルド・トランプ米大統領と電話で会談した。タリバン指導者が米大統領と直接対話したのは初めてだった。これに先立ち、バラダル師はカタールで、タリバンを代表して米軍撤退などを盛り込んだ合意文書に署名した。
こうした中、強い影響力を持つハッカーニ・ネットワークは、近年アフガンで発生したアフガン軍や欧米の連合軍に対する最も暴力的な攻撃に関与してきた。アメリカはハッカーニ・ネットワークをテロリスト組織に指定している。
同グループのリーダー、シラジュディン・ハッカーニ氏は暫定内務大臣に就任した。








