ベラルーシ、野党指導者らに禁錮刑 国家安全保障上の脅威と

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ベラルーシの裁判所は6日、野党指導者のマリア・コレスニコワ被告と弁護士のマキシム・ズナク被告に実刑判決を言い渡した。2人は昨年8月の大統領選が不正だったと抗議していたところを拘束・訴追されていた。
検察側は、2人がクーデターを計画していたと主張。裁判では、権力掌握を企てた罪、国家安全保障上の脅威となった罪、過激派思想を持っていた罪などで有罪となり、コレスニコワ被告は禁錮11年、ズナク被告は禁錮10年の判決を受けた。
両被告は罪状を否認し、この裁判はいんちきだと批判した。2人の弁護人は控訴すると述べている。
2020年8月の大統領選では、1994年から実権を握ってきたアレクサンドル・ルカシェンコ大統領が6期目当選を決めたが、選挙は不正だったのではないかと言われている。アメリカや欧州連合(EU)、イギリスなども、この選挙結果を認めていない。
国内では市民による抗議運動が数カ月にわたり続いたものの、当局は参加者数千人を拘束し、暴力を加えた。
また、独立系のジャーナリストや活動家も弾圧の中で拘束され、現在は約650人の政治犯が捕まっているという。

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大統領選の対立候補だったスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏は、勝利宣言をした次の日に隣国リトアニアに逃亡せざるを得なかった。
一方、コレスニコワ被告は覆面姿の男に拘束され、国境近くまで連行されたが、パスポートを破って車の窓から投げ捨て、当局に強制的に追放されないよう抵抗した。
その後、国家安全保障を損なう扇動の罪で訴追された。
コレスニコワ被告はすでに11カ月以上、勾留されている。6日に出廷した同被告は国営テレビのカメラに笑いかけ、両手でハートマークを作った。
「ベラルーシ国民に対するテロ行為」
チハノフスカヤ氏は、コレスニコワ被告とズナク被告は「何の罪も犯していない」として、2人の即時釈放を求めた。
同氏はツイッターに「これは政権に対抗したベラルーシ国民に対するテロ行為だ」と投稿。「みんながベラルーシで自由になるまで活動を止めない」と述べた。
チハノフスカヤ氏の上級顧問を務めるフラナク・ヴィアコルカ氏は先に、ルカシェンコ大統領が著名な野党指導者に復讐(ふくしゅう)していると語った。
BBCの取材でヴィアコルカ氏は、コレスニコワ被告は1年におよぶ勾留の中でも「エネルギーと勇気」を持ち続けており、今も「大勢に勇気を与える存在」だと説明した。
今回の裁判は、保安上の観点を理由に、一般には公開されなかった。また、弁護人は訴追内容について詳細を明かされなかったという。
ズナク被告はBBCに対し、これは証拠が不足していたからだと指摘。この裁判が非公開だった唯一の理由は「起訴内容が存在しなかったからだ」と述べていた。

<解説>予定通りの実刑判決 ――サラ・レインズフォード・モスクワ特派員
今回の実刑判決に驚きはない。コレスニコワ被告とズナク被告は、昨年起きたルカシェンコ大統領に対する大規模な抗議デモの中心にいた。昨年の大統領選については、多くのベラルーシ国民が不正があったと信じている。
被告人の弁護団は、2人が罰を受けるのは、その政治思想が理由だと反発している。
6日の法廷では、コレスニコワ被告はいつもどおり挑戦的な態度だった。微笑みながら、手錠のかけられた手でトレードマークのハートマークを作った。
コレスニコワ被告の逮捕後、抗議運動は減速した。今はそうした活動をするには、危険すぎる状況だ。しかし、審理の行われた裁判所の外には、多くの支持者が並び、連帯を示していた。










