新型ウイルスのワクチン、デルタ株にも有効=英大規模研究

ローラ・フォスター、保健・科学・環境担当記者

Woman rolls us up her sleeve for the vaccine

画像提供, Getty Images

画像説明, 新型ウイルスに感染したことがある人は、ワクチン接種によってさらに多くの抗体を獲得するという

新型コロナウイルスのデルタ変異株から身を守る最善の方法は、依然としてワクチンの2回接種だと、イギリスの研究結果が示している。

デルタ株はインドで最初に確認された。イギリスでは現在、感染の大部分をデルタ株が占めている。

英オックスフォード大学と英国家統計局(ONS)による過去最大規模の研究では、効果が比較的弱いと当初思われていたオックスフォード/アストラゼネカ製ワクチンについて、接種の4~5カ月後にはファイザー/ビオンテック製ワクチンと同程度の予防効果が得られることが示された。

ただ、どちらのワクチンも、アルファ変異株への予防効果と同程度の効果は、デルタ株に対してはみられない。アルファ株は、イギリスで昨冬に起きた感染流行で大部分を占めた。

モデルナ製ワクチンについては、十分なデータが得られていない。

それでも研究者たちは、「少なくとも他(のワクチン)と同等の効果があるのはほぼ確実」としている。

今回の研究は、イギリスの新型ウイルス感染症COVID-19家庭内感染調査に参加した74万3526人から得られた、250万件の検査結果を分析した。

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「かなり高いレベル」

ファイザー/ビオンテック製ワクチンは、2回目の接種から2週間後の時点で、93%の効果が確認された。オックスフォード/アストラゼネカ製は71%だった。

だが、時間がたつにつれ、ファイザー/ビオンテック製は効果が落ちた。オックスフォード/アストラゼネカ製の効果は、時間が経過してもほぼ一定だった。

効果の変化は特に心配するほどのものではないと、オックスフォード大学のサラ・ウォーカー教授は言う。「かなり高いレベルからスタートしているので(効果は)長く続く」。

「世界保健機関(WHO)は50%を基準にしており、それよりずっと高い」

「どちらのワクチンも、デルタ株に対してとてもよく機能している」

動画説明, デルタ株の症状を解説 新型コロナウイルス

今回の研究では以下のことも明らかになった。

  • COVID-19にかかったことがある人は、ワクチン接種を完了することで、さらに多くの抗体を得る
  • 接種の1回目と2回目の間隔の長短は、ワクチンの効果に影響しない
  • 若者は高齢者よりワクチンの予防効果が大きい

これまでの研究では、デルタ株に感染したワクチン接種完了者は、未接種者と同程度のウイルスを保有していることが示されてきた。今回の研究は、それとほぼ同じ結果を示した。

できるだけ大勢の接種が肝心」

対照的にアルファ株の場合は、接種完了者が保有するウイルス量は、未接種者よりずっと少なかった。

「ワクチン接種後にCOVID-19にかかった人からどれくらい感染が広がるのか、まだ分かっていない」と、ウォーカー教授は話した。

「例えば、そうした人たちは、比較的短い期間、より多くのウイルスを保有しているのかもしれない」

「接種完了者が(接種未完了者と)同じくらい、ウイルスを伝播(でんぱ)する可能性があるのは間違いない」

「ワクチン接種を終えた人たちが、ウイルスをたくさん保有する場合があるなら、ワクチン接種がまだの人は、期待したほど、デルタ株から守られていないかもしれないということになる」

「つまり、イギリス国内と世界各地で、できるだけ多くの人がワクチンを接種することが肝心だというわけだ」