中国、ワクチン接種が10億回突破 世界の3分の1

vaccinations in Guangdong

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画像説明, 中国南部・広東省仏山市ではワクチンの2回目の接種のために人々が列をつくった

中国の当局は20日、新型コロナウイルスのワクチンの国内接種が累計10億回を超えたと発表した。これまで世界で実施されたワクチン接種の3分の1以上に相当する。

中国のワクチン接種は当初、スローペースだった。当局が新型ウイルスの感染抑制に成功したためだった。

しかし、接種すれば無料で卵をもらえる制度の導入や、デルタ変異株(インドで特定)の流行への懸念から、接種ペースが加速した。

当局は7月までに、人口約14億人の4割が接種を完了することを目指している。

中国では、国営企業のシノファーム(医薬集団総公司)やシノヴァク・バイオテック(科興控股生物技術)などが開発した国産ワクチンが接種に使われている。これら2つのワクチンはともに2回の接種が必要だ。

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中国では、ロックダウンと大規模なウイルス検査により、感染の流行が抑制され、多くの人がワクチン接種の必要性をほとんど感じなくなった。今回のパンデミック以前に、様々なワクチンをめぐるスキャンダルが相次いだ経験も、一部の人に不信感を抱かせていた。

しかし、このところ接種ペースは急速に上昇。国家衛生健康委員会によると、直近の1億回はわずか5日間で接種されたという。

南部・広東省でデルタ変異株の感染が広がったことも、国民の一部を接種会場へと向かわせたとされる。

rural residents wait of vaccine in Anhui

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画像説明, 安徽省の農村部でワクチン接種の順番を待つ住民たち

省都・広州市の医師らは、デルタ変異株の症状について、武漢市で2019年末に流行が始まった従来株によるとされる症状とは違っていて、もっと危険なようだと米紙ニューヨーク・タイムズに語った。

同紙は、広州市に近い深圳市の住民女性(27)の声を紹介。この女性は、副反応への恐れから接種を避けていたが、考えを変えたという。

「ワクチン接種を受けたいけど、今は予約を取るのがかなり難しい」

女性はまた、無料の卵や、接種会場までの無料送迎といった奨励策はもう実施されていないと話した。

奨励策は他の地域でも取られている。中部・安徽省でも無料の卵が提供された。北京市では商品券を受け取った人もいる。

国家衛生健康委員会は、年内に人口の7割がワクチン接種を終えることを目標に掲げている。

多くの国が中国製ワクチンを使用

中国では国産のワクチン3種類が国内での緊急使用を認可されている。そのうち、シノファームシノヴァク製のものは、世界保健機関(WHO)も緊急使用を承認している

両ワクチンはすでに、フィリピン、チリ、ブラジル、インドネシア、メキシコ、タイ、トルコなど、さまざまな国で接種に使われている。

WHOは、新型ウイルスの感染症COVID-19で症状が出ている患者や、入院した患者に対するシノファーム製ワクチンの効果を79%と推定している。

また、シノヴァク製ワクチンについては、接種者の51%が発症を予防でき、調査対象とした接種者の全員が重症化や入院を防げたとした。

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