YouTubeの新型ウイルス動画、4分の1は不正確 英医学誌

画像提供, YouTube
YouTube上で最も視聴されている新型コロナウイルス関連動画の4分の1以上に、「誤解を招く情報あるいは不正確な情報」が含まれていると、英医学誌の研究が指摘している。
こうした誤解を招く動画は、合わせて6200万回以上視聴されている。
中には、複数の製薬会社がすでに新型ウイルスのワクチンを発見しているが、販売を拒否しているなどといったデマもあるという。
YouTubeは、有害なデマの拡散を減らすために全力を注いでいるとしている。
研究者によると、YouTubeには政府機関や保健の専門家たちが「良質で正確な情報」をアップロードしていた。しかし、こうした動画は理解するのが難しい場合が多く、YouTubeの人気投稿者らのような大衆人気に欠けていると指摘する。
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英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)グローバル・ヘルスの研究は、3月21日時点で最も幅広く視聴されている英語の新型ウイルス関連動画を対象に行われた。
重複した動画や1時間を超える動画、関連のある音声あるいは視覚素材を含まない動画は排除され、69本の動画が分析対象となった。
これらの動画は、ウイルスの感染拡大や症状、予防や有効かもしれない治療法について、事実に基づいた情報を提供しているかどうかを評価された。
政府機関による動画は、ほかの情報源の動画よりもかなり高く評価された一方で、視聴回数はほかの動画よりも少なかった。
デマ情報を含んでいると判断された動画19本の詳細は次の通り。
- 約3分の1はエンターテインメント・ニュースからの情報
- 約4分の1は各国のニュース機関からの情報
- 約4分の1はネットニュースからの情報
- 13%は個人のビデオ製作者によってアップロードされたもの
BMJの研究は、各国政府や保健当局に対し、事実に基づいた動画を魅力的なものにして、もっと広く視聴してもらえるように、エンターテインメント・ニュースやソーシャルメディアのインフルエンサー(大きな影響力を持つ人)らと連携すべきだとしている。
YouTube は声明で、「我々はデマ情報に対処するために、当局による内容を増やし、有害なデマ情報の拡散を減らし、英国民保健サービス(NHS)や世界保健機関(WHO)の情報を使い、この重要な時期にタイムリーで有益な情報を提供できるよう努めている」と書いた。
「我々には、医療の代わりとして医学的根拠のない新型ウイルス予防法を促す動画を禁止するという明確な方針がある。通報があれば、こうした方針に反する動画を速やかに削除している。現在は、COVID-19の存在や感染をめぐるWHOやNHSの説明に異議を唱える内容はYouTubeの方針違反とみなしている。有害なかたちでユーザーを誤解させる可能性のある、違反ぎりぎりの内容については、レコメンド(おすすめ)しないようにしている」
「我々はこうした動画が世界中のコミュニティーにあたえる影響について、引き続き精査していく」

<解説>――マリアナ・スプリング、偽情報・ソーシャルメディア専門記者
ここ数週間、YouTube上では陰謀論を唱えるかなり洗練された動画が増えている。そしてこうした動画は非常に人気があることもわかっている。そのため、今回のような研究結果は、懸念すべきことではあるが驚くべきことではない。
一方で、信頼できる公衆衛生機関による正確な情報は、YouTube上では苦戦する傾向にある。素早い答えや批判対象を探している、不安を抱えた人たちに誤解を招く説明をする陰謀論動画と比べれば、受けはよくないからだ。
高い制作クオリティと、専門家とみられる人のインタビューを織り交ぜた陰謀論動画には非常に説得力がある。そして事実は、誤った結論を導くために前後関係を無視して使われることが多い。
ソーシャルメディアサイトにとって、こうした内容に対処するのはいたちごっこ同然と言える。動画は1度勢いを増せば、たとえ削除されてもほかのユーザーによって繰り返しアップロードされ続けることになる。それに、一部の主要メディアもデマ情報の拡散に加担していると、研究結果が示唆している。



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