米連邦裁、国防総省クラウド事業差し止め アマゾン提訴受け

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米連邦請求裁判所は13日、米マイクロソフトが受注した米国防総省の防衛インフラ事業「JEDI」について、一時差し止め命令を出した。失注した米アマゾンが、ドナルド・トランプ米大統領の圧力が影響したとして米政府を訴えていた。
アマゾンは当初、受注が有力視されていた。しかし昨年10月の入札の結果、最大のライバル企業マイクロソフトの受注が決定した。
アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は米紙ワシントン・ポストを所有。トランプ大統領は、ベゾス氏とアマゾンをひんぱんに攻撃している。
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パトリシア・キャンベル=スミス判事はこの日、アマゾン側の訴えを認め、米政府に対し、JEDIに関する作業を一時停止するよう命じた。
一方でキャンベル=スミス判事は、今後、差し止め命令が不当だと明らかになった場合の損害賠償のため、4200万ドル(約45億円)を確保するようアマゾン側に命じた。
アマゾンは、訴訟の一環として、トランプ氏の証言を求めている。
両社の反応
アマゾンは裁判所の決定についてコメントを拒否した。
同社はこれまで、一時差し止めを求める中で、「JEDIの入札決定に影響を与えた、評価における多数の誤りや、露骨な政治介入が見直されることが重要」だとしていた。
マイクロソフトは、「さらなる遅れが生じることにがっかり」したとコメント。「我々は国防総省を信頼しているし、同省が綿密で徹底した公平なプロセスを実行していたことを、事実が証明してくれると信じている」と述べた。
JEDIとは
JEDIは、10年におよぶ最大100億ドル(約1兆円)規模のクラウド・コンピューティング・サービス。
国防総省最大の契約で、米軍の遠隔地からのデータへのアクセスや、テクノロジーの改善が狙いで、軍事機密を扱う上で役立つ。
JEDIの獲得条件をめぐっては、入札決定以前から複数の訴訟が起きていた。

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昨年、トランプ大統領は記者団に対し、米政府は契約について注意深く見ていると発言。複数の企業から自分に対して「数多くの苦情」が寄せられたとしていた。
国防総省は、偏見(バイアス)があるとする訴えを否定した。
企業側がトランプ氏について、メディア報道への反発から連邦政府の意思決定に不適切に影響を及ぼしたと非難したのは、今回が初めてではない。
米通信大手AT&Tは、CNNを擁する米メディア大手タイム・ワーナーの買収の際、政府がこれを阻止しようとしたとして、同様の主張をした。裁判所はAT&Tが政府の記録を入手するのは認めなかったが、別の理由を挙げて、最終的に買収を承認した。








