【ラグビーW杯】 スコットランドがサモアを完封 ボーナス点も取り望みつなぐ

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ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は30日、1次リーグA組の試合が神戸市御崎公園球技場であり、2大会連続のベスト8入りを目指すスコットランド(世界9位)が、初戦を大勝し勢いづくサモア(同15位)を34-0の完封で下した。
同じA組の日本がこれから対戦する2チームの対決となり、注目が集まった。
スコットランドは初戦のアイルランド戦を落としているため、この日の試合は1次リーグ突破には負けられない一戦だった。プレッシャーのかかる状況で4トライを挙げ、ボーナスポイントも得て望みをつないだ。

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一方のサモアは、果敢な守備とは裏腹に、攻撃に精彩を欠いた。7点差以内の負けに与えられるボーナスポイントを得られなかった。
これで両チームとも1勝1敗、勝ち点5で並んだ(直接対決の勝敗によりスコットランドがA組3位、サモアが4位)。
どちらも、A組1位の日本との対戦など、残り2試合の結果次第で、準々決勝に進む可能性を残している。
滑るボールにてこずる
試合は終始、スコットランドが押し気味に進めた。
先制点は前半8分。スコットランドのSHグレイグ・レイドローがペナルティゴールに成功した。
ここからしばらく、両チームは進んでは戻るを繰り返した。会場は屋根が閉じられ、サウナのような湿気になった。ボールが滑りやすく、双方の選手がボールをつかみそこねて、相手に渡してしまう場面が何度も目についた。
競技場で取材したBBCスコットランドのトム・イングリッシュ記者は、「真夏のエジンバラ植物園の温室のような」湿気だったと書き、「W杯主催者のミスだ。この競技場を閉じるのは、妙な決定だった」と批判した。
それでも「実にみじめな1週間を耐えてきたスコットランドは、遠くからでも見て取れる怒りと集中力」をもってプレーし、「アイルランド相手のひどい敗北への埋め合わせを約束していた通り、その約束を実現するだろうと、最初からはっきりしていた」とイングリッシュ記者は書いた。

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スコットランドは前半29分、敵陣の右サイドから展開し、SOフィン・ラッセルが左サイドに長いキックパスを蹴り上げた。これをWTBショーン・メイトランドがキャッチし、タックルを受けながらもしぶとくトライを決めた。
その4分後には、敵陣22メートルライン付近でパスを受けたレイドローがゴールへと突進。タックルに負けず、ゴールに持ち込んだ。
さらに前半37分には、スコットランドのFBスチュアート・ホッグが40メートル以上あるドロップゴールを決め、20-0とリードを広げた。

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ペナルティトライでボーナス点
後半もほぼスコットランドのペースで進行。サモアには疲労の色が目立ち始めた。
後半16分、スコットランドがモールでゴールに向かってぐいぐい攻め込むと、サモアはたまらずWTBエド・フィドウが横からモールに参入した。
スコットランドがボールをグラウンドに着けトライを決めるのは防いだが、フィドウはこのプレーでシンビン(イエローカード)となり10分間の退場に。スコットランドには認定トライが与えられた。
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フィドウがシンビンから戻ってすぐの後半34分、スコットランドのメイトランドが左サイドを素早く駆け上がった。フィドウはゴール手前ぎりぎりのところでメイトランドに体当たりし、トライを阻止。しかし、そのときに膝を使ったと判断された。
これが重い反則とみなされ、ペナルティトライの判定に。コンバージョンキックの分も含め、7点がスコットランドに与えられた。フィドウはイエローカード2枚でレッドカードとなり、退場となった。
このトライがスコットランドにとって4つ目のトライとなり、ボーナスポイントを確保した。
サモアは試合終了間際、何とか1トライを挙げようとパスと前進でゴール目前まで迫ったが、スコットランドの重い守りを崩すことはできなかった。
スコットランドのグレゴー・タウンゼンド監督は試合後、「開始5分か10分でタックルを決めて試合のペースを握った」と分析。
「(ボーナスポイントを得ての勝利で)このチームはまだW杯に残ることになる。今夜のようなプレーをし、いくらか改善すれば、まだまだこのW杯にいられる」と語った。
一方、サモアのスティーヴ・ジャクソン監督は、「スコットランドは素晴らしかった。高い技術を披露し、ボールを見事にコントロールした」と、対戦相手を絶賛した。
その上でジャクソン監督は、「私たちは2戦して1勝なので、スコットランドやアイルランドと同じだ。日本戦への準備を進める。日本相手にいい結果を出せれば、まだ残れる。もうだめだなどと考えてはいない」と、日本戦に向けて闘志をみせた。
この試合の最優秀選手:ジョニー・グレイ(スコットランド)
この試合の最優秀選手には、スコットランドのLOジョニー・グレイが選ばれた。










