仏大統領選のフィヨン候補が大規模支持者集会 党離反進むなか

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4~5月のフランス大統領選に向けて右派最大野党・共和党の候補に選ばれたものの、不正給与疑惑で当局の捜査を受けているフランソワ・フィヨン元首相は5日、パリで大規模な支持者集会を開いた。フィヨン氏は、集会後のテレビインタビューで、大統領を目指す自分を「誰も止めることはできない」と語り、選挙運動を継続する考えを示した。
フィヨン氏に対しては、家族が議員秘書として不正に給与を得ていた疑いがかかっており、党内で選挙戦からの撤退を求める声が高まっている。
一方、フィヨン氏と交代して党候補に選ばれるとの見方が強まっているアラン・ジュペ元首相は、6日に声明を発表する予定。
フィヨン氏は、集会に集まった数万人に対し、疑惑は晴らすことができると主張。多くの参加者らは国旗をふって支持を表明した。
疑惑の浮上を受けてフィヨン氏の支持率は低下。党有力者が候補の変更を検討するなかで、5日の集会はフィヨン氏の候補としての今後を示す重要な場面になるとみられていた。
集会の直前には、ニコラ・サルコジ前大統領に近いクリスティアン・エストロジ氏がフランスのBMFテレビに対し、共和党の重鎮らが近く新たな候補を提案すると述べていた。
エストロジ氏は一方で、フィヨン氏が「尊厳のある」撤退ができるよう、同氏を「辱めない」のが大切だと語った。
しかし、5日夜にフランス2テレビとのインタビューに応じたフィヨン氏は強気で、「候補の私を誰も止められない」と語った。

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フィヨン氏は、自らを「自閉症ではない」として、批判に耳を向け、選挙運動が直面する困難を把握できると述べた。自閉症をたとえに使ったフィヨン氏に対しては、ソーシャルメディアで批判の声が多数出ている。
フィヨン氏は、党予備選でフィヨン氏に敗れたジュペ元首相が代わりの党候補に取りざたされていることについて反論し、「アラン・ジュペ氏の政策が良かったのであれば、(予備選で)彼に投票していただろう」と語った。
雨天にもかかわらず多くの人が支持者集会に集まったことはフィヨン氏を勇気付けたことは明らかだった。フィヨン氏は集会で、党内の反対派は「私が孤立していると思い、私の孤立を期待しているが、私たちは孤独だろうか? 来てくれてありがとう」と述べた。
フィヨン氏は、捜査が進めば自分が無罪なのが分かり、今度は同氏を非難していた人々が恥じ入る番だと語った。「問題なのは、その時にはもう遅すぎ、選挙は歪められてしまっている」。
しかし、フィヨン氏は妻を議員秘書に雇ったのは過ちだったと認めた。集会にはペネロピ夫人も出席した。
パリのルピュブリーク広場では同日、フィヨン氏の集会に対抗し汚職に抗議するデモが開かれた。
ペネロピ夫人は、自分は議員秘書として実際に働いたので不正受給には当たらないと主張している。夫人は、仏誌ジュルナル・ド・ディマンシュとのインタビューで、全ては「合法で報告されていて」、自分がしなければ、フィヨン氏は誰かほかの人に頼んでいた、と述べた。

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最近の世論調査では、来月23日に予定されている大統領選の1回目の投票でフィヨン氏は敗退し、極右国民戦線のマリーヌ・ル・ペン党首と中道無所属候補として出馬しているエマニュエル・マクロン氏が5月7日の決選投票に勝ち進む可能性が示されている。
ジュルナル・ド・ディマンシュ誌に掲載された世論調査では、71%がフィヨン氏が選挙戦から撤退すべきだと回答した。
今月3日には、広報を担当していたティエリー・ソレール氏が退職を発表し、フィヨン氏の選挙運動にさらなる打撃を加える格好となった。









