【2022年サッカーW杯】 日本の逆転ゴールの前、ボールはラインを越えていたのか?

ジョー・リンドル、BBCスポーツ

Japan goal

画像提供, Getty Images

画像説明, 三笘(左)がボールを折り返した場面。ボールはラインを越えていなかったと判定された

ボールはラインを越えていたのか?

ドイツにとってこれは、ワールドカップ(W杯)をめぐる長年おなじみの問題だ。カタールでの今大会、日本がスペインに1日(日本時間2日)の試合で勝ったことで、ドイツは1次リーグで敗退した。日本に勝利をもたらしたのは、多くの人が首をかしげるような逆転ゴールだった。

そのゴールは、三笘薫の折り返しを田中碧が押し込んで生まれた。しかし直前に、ボールはゴールラインを越えたように見えた。

画像をトリミングしたりズームしたりしても、極めて際どい状況だった。最終的には、ボールは完全にはラインを越えていなかったと判定された。

これは言い換えると、ゴールラインの外側(観客席側)の端に垂直に仮想線を立てたとして、ボールの湾曲がわずかでもその仮想線にかかっていれば、たとえボールの接地部分が仮想線を完全に越えていたとしても、ラインを割ったことにはならないのだ。

このゴールは最初、しばしの沈黙の後、副審によって無効とされた。だがその後、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入。最終的には逆転ゴールとして認められ、日本は勝利へと向かった。

(※編集部注=下のツイッターの投稿では、英首相官邸スタッフのクリストファー・ジェイムズ氏が、見る角度によってボールとラインの位置関係は大きく違って見えるとし、実例を試合とは別の写真3枚を使って説明。審判団は正しかったとしている)

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Presentational white space

スペインのルイス・エンリケ監督は試合後、「加工されたに違いない写真を見た。この写真が本物のはずがない。操作されているはずだ」と語った。

「VARが判定にあんなに時間をかけていたとき、何か怪しいと感じていた。(中略)何も言うことはない」

「幸いなことに、このチームが崩壊モードに陥るのは4年に1度だけだ。そうでなければ、私はやっていられない」

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Presentational white space

今回の論争は、2010年大会でのイングランド代表フランク・ランパードの「幻のゴール」と、ドイツの昔からのファンにとっては間違いなく、1966年大会のイングランド代表ジェフ・ハーストの延長戦でのゴールを思い起こさせるものだ。

カタール大会では、日本がスペインに勝って勝ち点3を挙げたことでドイツは敗退。過去4回W杯で優勝しているドイツは、2大会連続での1次リーグ敗退となった。

スペイン監督、脱落の可能性は「知らなかった」

この夜、ドイツばかりか、2010年大会で優勝したスペインまでもが、早々に帰国の途につく可能性があった。

日本がスペインをリードしていた間に、コスタリカがドイツを逆転し、2-1と優勢に立ったからだ。もしそのまま日本とコスタリカの勝利に終わっていれば、この2チームが決勝トーナメントに進出し、ヨーロッパの強豪2チームが1次リーグで敗退するところだった。

Group E in the second half

画像提供, BBC Sport/Getty Images

画像説明, 一時、コスタリカがドイツをリードし、日本とコスタリカが勝ち点6でグループEを勝ち抜ける状況だとされた

しかし、コスタリカのリードはわずか3分しか続かず、最後にはドイツが勝利。スペインはグループ3位転落を免れた。

スペインのエンリケ監督は試合後、自分たちが大会から脱落する恐れがあったことに気づいていなかったとして、こう言った。

「もし知っていたら、心臓発作を起こしていただろう」