【写真で見る】 豪メルボルンの集合住宅でロックダウン 住民に怒りと戸惑い

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オーストラリアのヴィクトリア州メルボルンでは新型コロナウイルスの再流行を受け、6週間のロックダウン(都市封鎖)が再開されることになった。
しかし、一部の集合住宅に住む約3000人には、さらに厳しい規制が敷かれている。
メルボルンでは4日、フレミントンとノース・メルボルンにある集合住宅で集団感染が確認され、9棟の住民計3000人に外出禁止令が出た。
住宅には警察が配備され、オーストラリアでは最も厳しい制限が課された。

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ダニエル・アンドリュース州知事がテレビで集合住宅での「封じ込め対策」を発表すると、すぐに数百人の警察官が派遣された。
多くの住民はこれに気付かず、建物の外に出ようとしたところで制止された。

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外出禁止のニュースが広がるにつれ、多くの住民は警戒心を強め、パニックに陥った。住民に送られた当局からの書簡には、外出禁止は5~14日間にわたると書かれていた。
この集合住宅の住民の大半は年収が一定以下で、非英語圏の出身だ。アフリカの国々やベトナム、中国からの移民が多く、難民としてオーストラリアに来た人もいる。また、若い世帯と年金受給者が多いという。
アンドリュース知事は、この集合住宅にはヴィクトリア州でも最も「社会的に弱い」人たちが住んでいると説明した。

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食料や医薬品、乳幼児用のミルクなどの供給に懸念が広がった。州当局は生活必需品の供給を続けると発表しているが、十分な量が行き渡っているかについては意見が対立している。
食料の入った箱が、住民への通知なしに玄関先やロビーに置かれていることもあったという。
住宅棟の外では、地域の人々が食料や日用品を分配する準備をしている。

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保健当局によると、この集合住宅には各棟にエレベーターが1基しかなく、共用の廊下も狭い。そのため、新型ウイルスの感染リスクが高く、ロックダウンが必要だとという。ある保健職員はこの住宅は「垂直のクルーズ船のようなものだ」と表現した。
しかし多くの住民は、今回の措置に怒りを覚えている。
この住宅に住む学生のディマ・アブドゥさんは、「たくさんの人がテレビの生中継で外出禁止を知った。通知すらしないなんて、敬意が感じられない」と話した。
「州知事が発表してすぐに警察が来て、外に出てはいけないと言われた。みんなショックを受けて傷ついて、『何か悪いことをしたのだろうか』と思った」

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集合住宅には医療従事者も入り、住民の検査を進めている。これまでに少なくとも75人の感染が判明した。
ヴィクトリア州ではここ数週間で感染者数が増加しており、7日にはメルボルン全体でロックダウンが再開された。
ただし問題の集合住宅の住民とは異なり、他のメルボルン市民は仕事や運動、日用品の買い物、介護などでの外出が認められている。

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アンドリュース知事は集合住宅の住民に対し、「ここでの戦略は、検査を完了させ、できるだけ早く9棟の状態を残りのメルボルンと同じ状態にすることだ」と説明した。
「必要以上に長引くことはない」
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