心臓のためには少しずつ頻繁に歩くより、長めの散歩を1日1回推奨と最新研究

2人の女性が談笑しながら野原を歩いている。2人とも長いブロンドの髪に黒いニット帽をかぶっている。一人は赤いマフラーと黒いダウンコートを、もう一人は白いマフラーとキャメル色のダウンコートを着ている。2人ともプラスチックのコーヒーカップを持っている。2人の背後には霧のかかった丘陵が広がっている

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ミシェル・ロバーツ・デジタル保健編集長

運動する習慣があまりない人にとっては、短い散歩をたくさん繰り返すよりも、1日に1回、長めの散歩をした方が心臓に良いことが、「Annals of Internal Medicine(内科学紀要)」に掲載された新研究で明らかになった。

この研究によると、少なくとも15分間、立ち止まらずに歩くことが理想的だという。これは連続して1500歩ほど歩くことに相当し、心臓に良い運動効果をもたらすとされる。

多くの人が1日1万歩を目標としているが、この数字は科学的根拠に基づくものではなく、日本の歩数計の広告から生まれたものだ。それでも専門家らは、歩数が多いほど健康に良いという点では一致している。

新しい研究では、イギリスに住む40~79歳までの成人で、1日あたりの歩数が8000歩未満の3万3560人を調査した。

参加者は、1週間にわたり歩数計で測定された歩行時間に基づいて、以下の4つのグループに分類された。

・5分未満(43%)

・5分以上10分未満(33.5%)

・10分以上15分未満(15.5%)

・15分以上(8%)

この研究は、豪シドニー大学とスペインのウニベルシダ・エウロペアの研究者らによるもので、参加者の健康状態を8年間にわたり追跡した。

その結果、長時間連続して歩いた人は、短時間の歩行を繰り返した人に比べて、心疾患のリスクが低かったことが明らかになった。

1日あたりの歩数が5000歩未満の最も活動量の少ない層でも、長めの歩行は大きな効果を示し、心疾患や死亡のリスクが著しく低下したという。

調査対象の人たちがもともと体力が高かったのか、それによる結果なのかどうかは、研究からは完全には明らかになっていない。ただし研究者らは、喫煙の有無、肥満かどうか、高コレステロールの有無などの要因を考慮することで、この点について調整しようとしたと説明している。

歩行量だけでなく歩き方も重要

研究者らは、どれだけ歩くかだけでなく、どうやって歩くかも重要だとしている。全体の歩行量が少なくても、1回あたりの歩行時間が長い方が心臓に良い効果をもたらす可能性があるという。

研究者らは、長めの歩行のために時間を確保するなど、簡単な生活習慣の変更が、大きな違いを生むかもしれないとしている。

シドニー大学のエマニュエル・スタマタキス教授は、この研究を主導した一人だ。教授は、「私たちは、歩数や歩行の総量にばかり注目しがちだが、『どのように』歩くかというような、パターンの重要な役割を見落としている」と述べた。

「運動量がとても少ない人でも、歩行パターンを調整して、一度に長めに歩くようにすれば、心臓への健康効果を最大化できると、この研究は示している。できる時に、1回につき少なくとも10〜15分は歩くことが理想的だ」

一方、英オープン大学でケヴィン・マコンウェイ名誉教授(応用統計学)は、この研究が歩行と心臓の健康との関連を示す一方で、歩行が直接的に健康改善をもたらすことを証明しているわけではないと指摘している。

イギリスの国民保健サービス(NHS)は、週に150分の中程度の運動、たとえば速歩を推奨しており、理想的には週全体に均等に分散させるべきだとしている。

また、65歳以上の高齢者については、たとえ家の中での軽い動きであっても、毎日身体を動かすよう努めるべきだと助言している。

イギリス心臓財団で心臓を専門とするエミリー・マグラス上級看護師は、「運動はすべての人に、より幸せで健康的な生活をもたらす。心臓や循環器系の疾患がある場合でも、運動することで症状が管理できるようになり、全体的に気分が良くなる」と話す。

マグラス看護師はさらに、「最初は活動量を増やすのは大変だと感じるかもしれないが、時間がたつにつれて身体が運動に慣れていくので、楽に運動できるようになる。最初はわずかな改善しか感じられないかもしれないが、積み重ねによって、心臓の健康維持につながる」とも話した。

安全な歩き方

夜間や明るさの少ない環境で歩いたり自転車に乗ったりする場合は、他の道路利用者からの視認性を高めるために、反射材付きの衣服を着用するか、懐中電灯またはヘッドランプを使用することが推奨されている。

また、周囲に注意を払い、状況を把握しながら行動することが求められる。

利用可能な場合は、指定された車線や歩道を使用する。また、道路を横断する際は、車両が通行者の存在を認識しやすく、通行を予期しやすい指定の横断地点を常に利用することが望ましい。