1日5000歩でも健康に効果=最新研究
アナベル・ラッカム、BBCニュース

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これまで長いこと、健康を維持するための魔法の数字は1日1万歩とされていた。しかし最新の研究によると、5000歩未満でも、一定の効果を得るには十分かもしれない。1日の歩数が多いほど、健康への効果は高いという。
ポーランドのウッジ医科大学と米ジョンズ・ホプキンス大学医学部による共同研究は8日、学術誌「欧州予防心臓病医学」に掲載された。世界各地の22万6000人分のデータを分析した結果、あらゆる原因による早期死亡のリスクを下げ始める効果が、1日4000歩で得られるという結果が出た。
心臓と血管に良い影響を与えるには、わずか2300歩強で十分だった。
研究によると、1日の歩数が多いほど健康への効果は高い。1日当たり4000歩から2万歩まで、1000歩増えるごとに、早期死亡のリスクは15%ずつ下がるという。
住む場所に関わらず、あらゆるジェンダーと年齢層に、歩行による健康維持への効果がみられたという。しかし、最も高い効果が得られたのは、60歳以下の人だった。
ウッジ大学のマチェイ・バナク教授は、治療に使える先進医薬品は増えているが、健康にとってはそれだけが答えではないと話した。
「食事や運動を含むライフスタイルの変化には、少なくとも医薬品と同じくらい、あるいはそれ以上に、循環器の疾病リスクを減らして寿命を延ばす効果がある。そのことは常に、強調しておく必要があると思う。ライフスタイルの変化の優れた効果を示すことが、今回の分析の中心だった」

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世界保健機関(WHO)のデータでは、運動不足が原因の死者は年間320万人に上っている。これは、世界全体の死因の第4位だ。
世界的なフィットネスクラブ「バリーズ」でパーソナルトレーナーとして働くハニー・ファインさんは、座りすぎが原因となるさまざまな問題を強く指摘する。
「座りすぎは代謝を遅くし、筋肉の成長や力にも影響するし、それは痛みにつながる」と、ファインさんはBBCに語った。
「長時間座っていると、いろいろな背中の問題の原因にもなり得る。オフィス勤務をしている人に多く見られることで、常に背中に負荷がかかり、縮こまっている姿勢を続けていると、何年か後にたくさんの問題を引き起こす」
ファインさんはまた、「非運動性活動熱産生(NEAT)」が重要だと話した。「簡単に言えば、エネルギーを使いカロリーを燃やす、あらゆる活動のこと」だという。
「立つこと、買い物を持ち運ぶこと、床ふき、掃除機をかけること、電話で話しながら歩き回ること……こうしたもろもろの小さなことが身体を活発にして、より効果的にカロリーを燃やすことにつながる」
ファインさんは、定期的に歩くことを生活に取り入れるのは大変なことに思えるかもしれないが、健康のためには大きな収穫があると言う。
「歩くことで血圧は下がり、骨を守る筋肉が強化される。エネルギーのレベルも上がり、エンドルフィンが出る。健康的な食生活と組み合わせれば、健康的な体重も維持できる」
また、メンタルヘルス(こころの健康)を向上させたり、画面を見る時間や他の娯楽の時間を減らすにも有効だ。
ファインさんは、ウォーキングは関節や筋肉にもやさしく、負荷も低いため、「ほぼ誰にでも」適した運動だと語った。

ウォーキングのコツ
- 駅までバスや車で行く代わりに、歩く
- デスク作業が多い人は、1時間に1回立ち上がって動き回るようアラームをかけておく
- 妊娠している場合、ウォーキングが最善の運動
- ポッドキャストなどを聴きながら1日30分歩く
- 友達と公園や林道を歩いたり、犬を飼っているなら一緒に歩くのも良い
- できることから始めること。駅からオフィスまでの10分間のウォーキングから、20分間の公園散策、30分の町歩きと、徐々に増やしていく








