トランプ米大統領、インドのモディ首相がロシア産石油の購入停止に同意したと発言

男性が2人、アメリカ国旗とインド国旗を背してテーブルの前に座っている。テーブルは強く反射している

画像提供, Reuters

画像説明, トランプ米大統領(左)とインドのモディ首相(2月、ワシントン)

ダニエル・ケイ・ビジネス記者

アメリカのドナルド・トランプ大統領は15日、インドのナレンドラ・モディ首相がロシア産石油の購入を停止することに同意したと述べた。アメリカは、ウクライナでの戦争を終結させる取り組みの一環として、ロシア政府に対する経済的圧力を強めようとしている。

トランプ大統領は記者団に対し、モディ首相から「短期間のうちに」インドがロシア産石油の購入を停止するとの確約を得たと語り、これを「大きな停止」だと表現した。

トランプ氏は、ロシア産石油を購入するインドの動きを、同国との貿易戦争で利用しようとしてきたが、これまでのところインド政府は抵抗している。

トランプ氏の発言を受けて、インド政府の報道官は、アメリカ政府との協議が「継続中」であり、アメリカ側は「インドとのエネルギー協力の深化に関心を示している」と述べた。

「我々には、インドの消費者の利益を不安定なエネルギー情勢の中で守るという一貫した優先事項がある。この目的のみによって、インドの輸入政策は導かれている」とも、報道官は述べた。

石油と天然ガスはロシアの最大の輸出品。ロシアの最大の顧客には中国、インド、トルコが含まれている。

トランプ氏は15日、ホワイトハウスの大統領執務室で、ロシアのエネルギー資金を断つという政権の広範な取り組みに言及。インドは「即座に」石油の輸送を停止することはできないと述べ、移行には「少しばかりのプロセスがあるが、そのプロセスはすぐに終わるだろう」と付け加えた。

また、「今度は中国にも同じことをさせなければならない」と語った。

同政権は日本にも、ロシアからの液化天然ガス(LNG)などの輸入を停止するよう求めている。スコット・ベッセント米財務長官はこの日、首都ワシントンを訪問中の加藤勝信財務相との会合で、この「期待」を伝えたと述べた。

トランプ氏とモディ氏の関係

アメリカは現在、インドからの製品に対して50%の関税を課している。トランプ氏はこの関税を、インドがロシアから石油や兵器を購入していることへの「罰」と位置づけている。

8月に発効したこの関税は、世界でも最も高い水準の一つとされている。特に、ウクライナでの戦争の資金源となっているロシアとの取引に対しては、25%の追加制裁分が含まれている。

しかし、モディ首相は数カ月にわたり立場を変えていない。同首相は、インドがロシアのプーチン大統領と協力関係を保っているにもかかわらず、ロシア・ウクライナ戦争においてインドは中立だと主張している。

インド政府の関係者は、インドがロシアのウクライナ侵攻から利益を得ているとするトランプ政権の非難について、欧米とロシアとの貿易が継続していることを引き合いに、「二重基準」だと批判している。

インドはロシア産の原油に依存している。インド政府は世界5位の規模の経済を支えるため、割引価格での購入を継続している。

ロシア産石油をめぐる対立は、トランプ氏とモディ氏との関係に緊張をもたらしている。ただし、トランプ氏は15日、モディ氏を「偉大な人物」と称賛した。

モディ氏は先週、トランプ氏と話をしたと明らかにし、両者が「貿易交渉において達成された良好な進展を確認した」と述べた。