米印首脳会談、米国産石油などの輸出拡大で合意 対印貿易赤字削減に向け

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インドのナレンドラ・モディ首相は13日、米ホワイトハウスでドナルド・トランプ米大統領と会談した。両首脳は、インドに対するアメリカの貿易赤字を削減するため、インドが米国産の石油とガスの輸入を拡大することで合意した。モディ氏は、米印の「巨大パートナーシップ」を称賛した。
トランプ氏は最近、インドを含むアメリカの貿易相手国のすべてに対し、「相互関税」を課すよう命じていた。こうした中、モディ氏は2日間の日程でアメリカを訪問した。
会談で両首脳は互いのリーダーシップを称賛した。しかしトランプ氏は、インドは世界有数の高額な貿易関税を課しており、それが「大きな問題」だと批判した。
モディ氏は近く起こり得る貿易障壁を和らげようと、アメリカ製品への関税引き下げや、不法滞在インド人の本国送還、アメリカからの軍用戦闘機の購入に前向きな姿勢を見せた。
モディ氏は共同記者会見で、トランプ氏が掲げる「Make America Great Again、MAGA=アメリカを再び偉大にしよう」というスローガンに何度か言及し、「Make India Great Again(インドを再び偉大にしよう)、MIGAだ」と述べた。
「MAGAとMIGAが合わされば(中略)繁栄のための巨大(mega)なパートナーシップが生まれる」
トランプ大統領も、インドに対するアメリカの貿易赤字を削減するために、インドが「我々の石油とガスを大量に購入する」だろうと付け加えた。
「(インドは)それを必要としている。そして我々にはそれがある」と、トランプ氏は述べた。
シンガポールのDBS銀行の上級エコノミスト、ラディカ・ラオ氏は、インドは石油について、すでに複数の国からの輸入に依存しており、アメリカとのエネルギーに関する取引は、両国にとって「比較的簡単に達成できる目標」だと、BBCに述べた。
「アメリカはインドの製品やサービスの最大の輸出市場だ。このことから、インドに対するアメリカの貿易赤字を削減するために、(モディ)政権が先手を取って貿易関係を円滑化し、譲歩を申し出るという意欲があることがうかがえる」
しかし、シンガポール国立大学南アジア研究所のアミテンドゥ・パリット上級研究員は、「ドル高によって、米国産の石油やガスが割高になる可能性があるため、インドは自国の貿易赤字のバランスをとることが課題になるだろう」と指摘した。
「インドもいずれは、相互関税をかけられる可能性が高い。インドにとって予想以上に高額なものにならないことを祈る」と、パリット氏は述べた。
アメリカはインドへの軍事品の販売を数百万ドル規模で拡大させ、最終的にはインドにF-35戦闘機を供給するつもりだとも、トランプ氏は述べている。
移民問題
トランプ氏とモディ氏は、二国間関係におけるもう一つの悩みの種である移民問題についても協議した。トランプ氏は、2008年にインド・ムンバイで起きたテロ事件を計画したとされる男性について、「インドで裁きを受ける」ためにインドへ引き渡すつもりだと発表した。
モディ氏は、身柄引き渡しを認めたトランプ氏に謝意を伝え、アメリカに不法に滞在しているインド人の送還を受け入れると約束した。
アメリカは先週、不法移民とされたインド人104人を軍用機で強制送還した。この様子を捉えた映像では、彼らに足かせがつけられていたことが分かる。第2便は15日にインドに到着する予定。
インドは、アメリカの不法移民の中で最も大きな割合を占める国の一つ。また、特殊技能職としてアメリカで一時的に就労することを目的としたH-1Bビザの保有者の大半はインド人だ。トランプ氏は1期目にH-1Bビザの発給を一時停止したことがある。同ビザについては現在、見直しが行われている。
「広範な追加関税」、4月1日までに発効か
モディ氏との会談の直前、トランプ氏は世界中の貿易相手国に対する広範な、新たな関税について見積もるよう大統領顧問に命じた。関税は4月1日までに発効する可能性があると警告している。
トランプ氏は、関税政策にリスクがあることを認めつつ、この政策によってアメリカの製造業が活性化し、「雇用があふれる」ようになると主張した。
輸入品に対する関税については、「同盟国(が課している関税)は敵国よりもひどい」と、トランプ氏は記者団に語った。
「我々にとって非常に不公平な制度だった」、「誰もがアメリカを利用していた」と、モディ氏との会談を前に述べた。
ホワイトハウスも、インドやほかの国々への「貿易威嚇射撃」のようなニュースリリースを発表。
米政府が最恵国待遇(MFN)を与えている国の農産物に対する関税は平均5%であるのに対し、「最恵国待遇に対するインドの関税は平均39%」だと指摘している。
「インドはアメリカのオートバイにも100%の関税を課しているが、我々はインドのオートバイに2.4%の関税しか課していない」
トランプ氏はすでに、中国からの輸入品に10%の追加関税を課している。中国が合成麻薬のフェンタニルを、アメリカと国境を接するカナダとメキシコに送っているためだとしている。
アメリカは2大貿易相手国であるカナダとメキシコにも、追加関税を課す準備を進めている。当初は今月4日に発動するとしていたが、発動前日に30日間停止すると発表。3月に発動される可能性がある。











