パレスチナのアッバス議長、和平のためトランプ氏と協力する準備あると 国連でビデオ演説

画像提供, Reuters
パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長(89)は25日、国連総会でビデオ演説し、フランスが22日に発表したイスラエルとパレスチナの和平計画の実行のため、世界の指導者らと協力する準備があると述べた。
アッバス氏は演説で、将来のガザ地区の統治で、イスラム組織ハマスが担う役割はないと言明。ハマスには武装解除を求めるとした。
また、パレスチナ国家を未承認の国に対し、承認を呼びかけた。国連には、パレスチナを正式な加盟国として認めるよう求めた。
アッバス氏はさらに、イスラエルによるガザへの軍事攻撃を非難。「20世紀と21世紀における最も恐ろしい人道的悲劇の一つ」をイスラエルが犯しているとした。一方で、2023年10月7日にイスラエルを攻撃したハマスの行動も「拒否する」と述べた。
アッバス氏は先月、他のパレスチナ自治政府関係者80人とともに米国務省からビザ(査証)を取り消された。そのため、国連本部のあるニューヨークを訪れることができない。
マルコ・ルビオ米国務長官は、パレスチナ自治政府関係者らについて、和平努力を損ない、「推測によるパレスチナ国家の一方的な承認」を求めていると非難している。
フランス発表の和平計画を支持
アッバス氏は演説で、最近パレスチナ国家を承認した国々に感謝の意を表した。21日のカナダ、オーストラリア、イギリス、ポルトガルに続き、フランス、ベルギー、ルクセンブルク、マルタ、モナコ、サンマリノ、アンドラも承認した。
アメリカは、ハマスにほうびを与えることになるとして、パレスチナ国家の承認に反対している。
アッバス氏はまた、サウジアラビアが共同議長を務めた22日の首脳会合でフランスのエマニュエル・マクロン大統領が発表した、和平計画を支持するとした。
この計画は、ハマスが拘束している残り48人の人質の解放と、ガザ全域におけるイスラエルの軍事行動の終了を同時に要求。それらが実行された後に、暫定政権がガザを運営し、「主権をもち、独立し、非武装化されたパレスチナ国家」の下地を作るとしている。暫定政権には、アッバス氏が率いるパレスチナ自治政府も含まれるが、ハマスは除外されるとしている。
アメリカとイスラエルは、この計画を支持していない。
アッバス氏は演説で、「ドナルド・トランプ大統領、サウジアラビア王国、フランス、国連、そしてすべてのパートナーと協力し、和平計画を実行させ(中略)公正な和平と包括的な地域協力への道を開く」と述べた。
また、イスラエルの撤退後、パレスチナ国家がガザ地区の「全責任」を負い、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区と連結されることを求めた。これらは、アラブ諸国とその他の国々の支援によって行われるとした。
イスラエルはこれまで、戦後のガザでパレスチナ自治政府が担う役割はないとしている。
アッバス氏はさらに、「戦争終結後1年以内に大統領選挙と議会選挙を実施するなど、改革に向けて国として努力する」と宣言。
「私たちは、国際法、法の支配、多元主義、権力の平和的移譲、女性と若者のエンパワーメントにコミットした、民主的で近代的な国家を望んでいる」とした。
パレスチナの前回の選挙は2006年に行われ、ハマスが勝利した。
ハマスは翌年、アッバス氏率いる政治的ライバルのファタハ派をガザから暴力的に追い出し、ガザでの権力を一手に握った。











