ガザで国連職員6人が死亡、一度の攻撃で最多 国連運営の学校にイスラエル空爆

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国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は11日、パレスチナ自治区ガザ中心部でUNRWAが運営する学校の一つがイスラエル軍の空爆を受け、同機関の職員6人が殺害されたと発表した。昨年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以降、「一度の攻撃による(UNRWA)職員の死者数としては最多」だという。
複数の病院関係者やハマス運営の民間防衛隊によると、ガザ中部にあるヌセイラト難民キャンプのアル・ジャウニ学校が攻撃を受け、少なくとも14人が殺害された。学校には家を追われた数千人のパレスチナ人が身を寄せていた。
イスラエル軍は、学校内からの攻撃を計画していた「テロリストに対する精密攻撃」を行ったとし、民間人の被害を軽減するための措置を講じたと付け加えた。
国連のステファン・デュジャリック報道官は記者団に対し、国連は「民間人そして国連施設をも標的とするすべての空爆」を非難すると述べた。
こうした中、ガザ南部で夜間にヘリコプター1機が墜落し、乗っていたイスラエル兵のうち2人が死亡、8人が負傷したと、イスラエル軍は発表した。
イスラエル軍の声明によると、ヘリコプターは重傷を負った兵士を病院へ搬送中だった。南部ラファに着陸しようとした際に墜落したという。
「初期調査の結果、墜落は敵の攻撃によるものではなかった。墜落原因についてはまだ調査中」だとしている。
ガザ開戦後5度目の攻撃と
UNRWAによると、アル・ジャウニ学校への攻撃は11カ月間で5度目だという。
7月には、同校のいくつかの施設を標的にした攻撃があり、16人が死亡したと報じられた。イスラエルは、ハマス戦闘員が同校を利用していると主張した。
ハマスは学校を含む民間施設を軍事目的で使用することはないとしている。同組織はイスラエルやイギリスなどの国からテロ組織に指定されている。
昨年10月7日、ハマスはイスラエル南部を奇襲し、約1200人を殺害、251人を人質に取った。これを受け、イスラエル軍はハマス壊滅を目的とした報復作戦をガザで開始した。
ハマス運営のガザ保健省は、イスラエル軍の攻撃によるガザ地区の死者は4万1080人を超えたとしている。
現場の様子は
11日の空爆後の動画では、アル・ジャウニ学校の棟の一つの1階部分が激しく損傷し、破壊されたとみられる隣の建物の一部が残っているのがわかる。数百人がその現場を調べているのも確認できる。
ほかの動画には、空爆で負傷したとされる複数の男性や女性、子供たちが、中部デイル・アル・バラフのアル・アクサ病院に救急車で搬送される様子が映っている。
ヌセイラト難民キャンプにあるアル・アウダ病院の関係者はAFP通信に対し、同病院には空爆で死亡した9人の遺体が運び込まれ、アル・アクサ病院にはほかの6人が運ばれたと語った。
AP通信は病院関係者の話として、アル・アウダ病院には10人の遺体が、アル・アクサ病院には4人の遺体が、それぞれ運び込まれたと伝えた。この中には女性1人と子供2人が含まれるという。
ハマス運営の民間防衛隊のマフムード・バサル報道官も、14人が死亡したと発表した。
民間防衛隊はメッセージアプリ「テレグラム」で、死者の1人は民間防衛隊の救助隊員モミン・サルミ氏の娘だと明らかにした。サルミ隊員は、妻と子供8人が南部へ逃れている間は北部にとどまっていたため、死亡した娘シャディアさんには10カ月間会えていなかったという。
学校内で活動するテロリストを標的と
イスラエル軍はアル・ジャウニ学校の内部に組み込まれた「ハマスの指揮系統センター内で活動していたテロリストに対する精密攻撃」を航空機を使って実施したと発表した。
「民間人への被害リスクを軽減するために、精密な弾薬の使用や空中監視、追加の情報収集など、数多くの措置が取られた」と、イスラエル軍は付け加えた。
「これは、ハマスのテロ組織が国際法に違反して、民間インフラを組織的に悪用していることを示す、新たな例だ」
ハマスが運営する政府メディアオフィス(GMO)は「残忍な虐殺行為」だとイスラエルを非難した。
UNRWAはその後の声明で、2度の空爆が学校とその周辺を直撃したと発表。この場所には家を追われた約1万2000人が身を寄せており、その多くは女性と子供だったとした。
殺害された人の中には「UNRWAのシェルターの管理者や、避難民に支援を提供していたチームのメンバーたち」もいたという。
UNRWAは「学校やそのほかの民間インフラは常に保護されなければならない」、「それらは標的ではない」とした。
「我々は紛争当事者に、学校やその周辺地域を軍事目的あるいは戦闘目的のために決して使わないよう求める」

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空爆の数時間前にUNRWAが発表したガザ状況の報告によると、ガザの学校の7割近くがこの戦争で攻撃を受けているという。
また、これまでにUNRWA職員214人と、学校やそのほかの施設内に身を寄せていた少なくとも563人の避難民が殺害されたという。
イスラエルは以前、UNRWAがハマスを支援していると非難したことがある。
同機関はこの主張を否定しているが、8月にはガザで活動する職員1万3000人のうち9人を解雇したと発表した。ほかに10人がハマスとの関与を疑われたが、証拠が不十分として処分は免れた。
イスラエルはまた、UNRWA職員の数百人が複数のテロ組織のメンバーだと主張したが、4月に公表された国連のレビューによると、イスラエルはその主張を裏付ける証拠を提出していない。











