アメリカ、移民8人を南スーダンへ強制移送 連邦最高裁が第三国移送を容認

南スーダンへの移送機内の様子。手足を拘束された青い服の男性やアジア系の男性らが、左右に並んで座っている。周囲には米軍関係者が立っている

画像提供, US Department of Homeland Security

画像説明, 南スーダンに強制移送された男性たちは、手足を拘束された状態で航空機に乗せられた。機内では米軍関係者が監視した

アメリカ政府は5日、東アフリカのジブチの米軍施設で1カ月余り留め置かれていた移民8人を、4日に南スーダンに移送したと発表した。

南スーダンに強制送還された8人は、アメリカ国内で殺人、性的暴行、強盗などの罪で有罪となり、刑期を終了または終了間近だった。

このうち南スーダン出身者は1人だけ。他の7人はミャンマー、キューバ、ヴェトナム、ラオス、メキシコ出身だった。アメリカ当局によると、これらの国々のほとんどが受け入れを拒否したのだという。

ドナルド・トランプ政権は、移民を第三国へ強制移送する措置の拡大に取り組んでいる。

これまでに、エルサルバドルやコスタリカへの移送が行われた。ルワンダも、こうした措置についてアメリカと協議していることを認めている。ベニン、アンゴラ、赤道ギニア、エスワティニ、モルドヴァが今後、移民の受け入れ国になる可能性も報じられている。

BBCがアメリカで提携するCBSニュースに提供された米国土安全保障省(DHS)の画像には、手足を拘束された男性たちが、航空機に乗っている様子が写っている。

当局は移送した8人について、南スーダン政府が拘束したのかを含め、処遇を明らかにしていない。

南スーダンで市民団体を運営するエドムンド・ヤカニ氏はBBCワールドサービスに対し、わずかな時間だけ8人の姿を確認することは許されたが、話す機会はなかったと語った。

ヤカニ氏によると、8人は首都ジュバの民間施設に収容され、警察と国家安全保障当局の監視下にある。拘束具は外されており、健康状態は良好に見えたという。

ただ、8人の状況は依然不明で、南スーダン政府が7日にも状況について説明することを期待していると、ヤカニ氏は付け加えた。

政情不安が続く南スーダンは、内戦の危機に瀕している。米国務省は「犯罪、誘拐、武力衝突」が起きる恐れがあるとして、渡航を控えるよう警告している。

移民の第三国への移送をめぐっては、マサチューセッツ州のブライアン・マーフィー連邦判事が4月、強制移送の対象者が異議を申し立てられる「実質的な機会」を当人に与えないまま、政府が第三国へ追放することを禁じる命令を下した。

トランプ政権は5月、8人をアメリカから移送したが、東アフリカのジブチにある米軍施設に留め置くこととなった

しかし、連邦最高裁判所は3日、移民を出身国ではない第三国へ移送するトランプ政権の方針を支持する判断を示した。最高裁は、適正手続きなしに移民を移送することを容認した。

その後、弁護人から介入を求められた別の判事も、管轄権があるのはマーフィー判事のみだと判断。マーフィー判事は、最高裁が「拘束力のある」判断を下したため、自分には移送を阻止する権限はないと述べた。

国土安全保障省のトリシア・マクラフリン報道官は、今回の南スーダンへの移送は「活動家的な判事」に対する勝利だと述べた。