イラン大統領、イスラエルの空爆で負傷していたとの報道 「12日間戦争」で

ペゼシュキアン大統領が演台でマイクを前に話している。黒系の上着、白系のシャツを身に着け、左手を胸の前で広げるようにしている。後ろにはイラン国旗がある

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画像説明, イランのマスード・ペゼシュキアン大統領

カスラ・ナジ記者(BBCペルシャ語)

イランのマスード・ペゼシュキアン大統領が、先月のイスラエルによるイラン空爆で軽傷を負っていたと、イランの国営メディアが13 日報じた。

イラン軍の有力組織「革命防衛隊」に近い国営ファルス通信によると、6月16日に、ペゼシュキアン氏がいた首都テヘランの秘密地下施設の入り口などに爆弾6発が撃ち込まれた。施設では当時、イランで最高指導者アリ・ハメネイ師に次ぐ意思決定機関の、最高国家安全保障会議の緊急会議が開かれていたという。

ペゼシュキアン氏は、非常用シャフトを通って脱出する際に足を負傷したという。

ファルス通信の報道は独自に検証されていない。イスラエルはこの報道について公式にコメントしていない。

イスラエルとイランの「12日間戦争」の間にソーシャルメディアに投稿された映像からは、イランの首都テヘランの北西にある山地に、たびたび空爆があったことが分かる。

戦争4日目には、イランの最高指導者らがいたテヘランの秘密の地下施設が狙われたことが、これまでに分かっている。

ファルス通信によると、イスラエル軍の空爆で、6カ所ある出入り口すべてと、換気システムが封鎖された。電気も遮断されたが、ペゼシュキアン氏は安全な場所に移動できたという。

居場所の情報めぐる疑問

ペゼシュキアン氏はこれまでに、イスラエルが自分を殺そうとしたと非難している。イスラエルのイスラエル・カッツ国防相はこれを否定し、「体制転換」は戦争の目標ではなかったとしている。

イスラエルは開戦の直後、革命防衛隊と陸軍の司令官の多くを殺害した。

イラン指導者らは、完全に意表を突かれたと認めている。また、攻撃開始から少なくとも24時間は、意思決定が停止状態だったとしている。

イスラエル当局は、ハメネイ師も標的だったと明らかにしている。しかし、ハメネイ師が安全な秘密の場所に移され、外界からほぼ切り離されたことで、追跡できなくなったという。

イスラエルがどのようにして、イランの高官や司令官の居場所や、機密施設の場所などの重要情報を集めたのかについては、多くの疑問が残っている。

イランは現在、イスラエルの工作員が潜入していたことを示す手がかりを追っているとされる。

イスラエルは6月13日、イランの核兵器製造の阻止を目的に、イランの核・軍事拠点への奇襲攻撃を開始した

イランは報復として、イスラエルを空爆した。イランは核兵器開発を否定しており、ウラン濃縮は平和利用のためだと主張している。

同月22日には、アメリカの空軍と海軍が、イランの核関連施設3カ所に対して空爆とミサイル攻撃を実施した

アメリカのドナルド・トランプ大統領は、この攻撃で核関連施設を「抹消させた」と述べた。ただし、いくつかの米情報機関はイラン側の被害について、より慎重な見方を示している。