タリバンとパキスタン、即時停戦に合意 多数の死者出した衝突で

破壊された建物ののそばに若者2人がいる。1人はスコップを持ち、もう1人はレンガを運んでいる

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画像説明, アフガニスタンの首都カブールの破壊された建物。同国のタリバン政府は、パキスタンが攻撃したと非難している

アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンによる政府とパキスタンは18日、1週間以上にわたって続き、多数の死者を出した軍事衝突で「即時停戦」に合意した。

トルコと共に停戦協議を仲介したカタールの外務省は、双方が「恒久的な平和と安定を確固としたものにするメカニズム」の確立に合意したと発表した。

タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道官は、「敵対行為」を終わらせることが「重要」だと述べた。

パキスタンの外相も、この合意を「正しい方向への最初の一歩」だとした。

衝突が続いていた間、双方が多大な人的被害を相手側に与えたと主張していた。この衝突は、タリバンが2021年に政権に復帰して以来、最悪のものとなった。

パキスタンは以前から、同国で攻撃を実施する武装集団をかくまっているとタリバンを非難している。タリバンはこれを否定している。

タリバンはパキスタンについて、アフガニスタンの首都カブールを攻撃したと非難。これを受け、2574キロメートルある両国の山岳地帯の国境沿いで衝突が激化していた。

カブールでは今月、爆発が発生し、パキスタンのタリバン指導者ヌール・ワリ・メスード氏を狙った攻撃だとうわさされた。タリバンは、メスード氏が自らの無事について話しているとする音声を公開した。

このあと数日にわたり、アフガニスタン軍はパキスタンの国境検問所を攻撃し、パキスタンは迫撃砲やドローンで応戦した。

国連アフガニスタン支援ミッションは16日、同国で少なくとも17人の民間人が死亡し、数百人が負傷したと発表した。

その前日の15日夜には、両国の代表団がドーハで顔を合わせるなか、一時停戦が宣言されたが、国境をまたぐ攻撃は続いていた。

17日には、パキスタンが空爆を実施したとタリバンは主張。クリケット選手3人を含むアフガニスタン人8人が殺害されたとした。

近くトルコでさらに協議

今回の新たな停戦合意では、タリバンが「パキスタン政府を攻撃するグループを支援」しないとしている。また双方とも、互いの治安部隊、民間人、重要インフラを攻撃しないとしている。

パキスタンのカワジャ・アシフ国防相は、今回の停戦は「アフガニスタンからのパキスタン国内へのテロリズムが直ちに停止する」ことを意味すると述べた。双方は近く、トルコ・イスタンブールでさらに協議する予定だという。

アフガニスタンでは2001年、アメリカ主導の侵攻があり、タリバンが追放された。その後、パキスタンが、タリバンの主要な後ろ盾となった。

しかしパキスタンはその後、タリバンがパキスタン軍を武力攻撃している武装組織「パキスタンのタリバン運動(TTP)」に安全な避難場所を提供していると非難。関係は悪化した。

非営利団体「武力紛争発生地・事件データ(ACLED)」によると、「パキスタンのタリバン運動」は過去1年間に、パキスタン軍を少なくとも600回攻撃している。