抗議者が自分に火を……米アトランタのイスラエル領事館前 「極端な政治的抗議」と警察

米ジョージア州アトランタでの抗議(11月9日)

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画像説明, 米ジョージア州アトランタでは、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以降、何度も抗議行動が行われている。画像は11月9日の抗議の様子

アメリカ・ジョージア州アトランタのイスラエル領事館が入る建物の前で1日午後、自分の体に火をつけた人物が重体となる出来事があった。警察は「極端な、政治的な抗議行為」だとしている。アトランタでは、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以降、何度も抗議行動が行われている。

警察によると、この抗議者は1日午後12時17分に現場にやって来て、ガソリンを使って火をつけたという。現場ではパレスチナ自治政府の旗が見つかった。

抗議者の性別や年齢は不明。

この人物を制止しようとした警備員1人も負傷した。

「我々はこの(イスラエル領事館が入る)建物は無事で、ここに脅威はないと考えている」と、アトランタ警察のダリン・シールバウム本部長は述べた。「政治的な抗議行為だと我々はみている」。

警備員は手首と足にやけどを負ったと、アトランタ消防署のロデリック・スミス署長は記者団に語った。

抗議者と警備員は、地元の病院に搬送された。

在アトランタ・イスラエル領事館のアナト・スルタン・ダドン総領事は声明で、「領事館が入る建物の入り口で焼身自殺が図られたことを知り、悲しんでいる」と述べた。

そして、「イスラエルに対する憎悪と扇動が、このような恐ろしいかたちで表されたことは悲劇的だ」と付け加えた。

「命の尊厳は、我々が最も大切にしている価値観だ。この悲劇的な行為を防ごうとして負傷した警備のために祈っている」

アメリカで増加する抗議行動

イスラエルとハマスの戦闘は1日に再開された。両者の戦闘は、アメリカ全土で、パレスチナ人とイスラエル人を支持する多数の抗議行動を引き起こしている。

米当局は戦闘開始以降、反ユダヤ主義的なヘイトスピーチ(憎悪発言)と、イスラム嫌悪的なヘイトスピーチの両方が増加していると警告している。

カリフォルニア州では、親イスラエル派と親パレスチナ派のデモ隊が衝突し、ユダヤ人男性が死亡した。警察は11月16日、この事件の容疑者を逮捕した。死亡したマーティン・ケスラー氏(69)は抗議集会での争いの最中に倒れ、翌日死亡した。

10月中旬には、イリノイ州在住の男が、イスラム教徒だという理由から6歳の男児を刺殺したとして、殺人とヘイトクライム(憎悪犯罪)の罪で起訴された。