フィリピンのノーベル賞受賞ジャーナリスト、全ての脱税疑惑で無罪

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フィリピンの裁判所は12日、ジャーナリストのマリア・レッサ氏が脱税罪に問われていた裁判で、無罪を言い渡した。報道の自由の勝利だと評価されている。
レッサ氏はこれまで5件の脱税疑惑で起訴されていたが、これで全ての裁判で無罪となった。裁判後には、明るい笑顔で「信じることが大事だ」と記者団に話した。
レッサ氏の脱税疑惑は全て、ロドリゴ・ドゥテルテ前大統領が政権を握っていた時期に浮上した。
ニュースサイト「ラップラー」の共同創設者で編集長のレッサ氏は、ドゥテルテ前大統領が進めていた厳しい麻薬撲滅作戦に対する批判報道を続けていた。フィリピンで全体主義が高まる中での報道により、2021年にノーベル平和賞を受賞した。。
政府は当時、ラップラーが2015年に外国人投資家との提携で資金を調達した際、レッサ氏とラップラーが税金の支払いを逃れたと非難していた。
レッサ氏は、有罪となれば最長34年の禁錮刑を受ける可能性があった。
2022年6月に退任したドゥテルテ氏は現在、麻薬撲滅作戦で数千人を殺害したとして、ハーグの国際刑事裁判所(ICC)から「人道に対する罪」で捜査を受けている。
ラップラーは声明で、「これはラップラーだけでなく、自由で責任ある報道が地域社会に力を与え、民主主義を強化するという信念を持ち続けてきたすべての人々にとっての勝利だ」と述べた。
レッサ氏にはなお、司法での闘いが残っている。レッサ氏は2020年6月にサイバー名誉毀損罪で有罪となり、禁錮最大6年の刑を言い渡された。その後、保釈され、現在控訴している。
ラップラーも、閉鎖命令に対する控訴審を控えている。フィリピンの証券取引委員会は2022年6月、裁判所がラップラーの資金調達モデルを違憲と結論付けたため、事業免許の取り消しも支持されたと発表した。当局は2018年にラップラーの事業免許を没収。外国資本によるメディア所有を禁じた法律に違反し、事業資格がないとした。








