スペインサッカー連盟、「性暴力プロトコル」を発動 会長のキスめぐり内部調査を開始

President of the Royal Spanish Football Federation Luis Rubiales announces he will be staying as president during the meeting RFEF/Handout via REUTERS

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画像説明, スペインサッカー連盟の緊急総会で辞任しないと発言したルビアレス会長(25日、ラス・ロサス)

スペインサッカー連盟(RFEF)は27日、ルイス・ルビアレス会長がサッカーの女子ワールドカップ(W杯)で優勝した同国代表のジェニファー・エルモソ・フエンテス選手の唇にキスした問題について、「性暴力プロトコル」を発動し、内部調査を開始したと発表した。

同プロトコルの保護代表を務める女性審判のマリア・ロドレス・マルティネス・マドローナ氏は、「プロトコルが発動され、この出来事を調査している。したがって、我々は関係者全員のプライバシー権と尊厳を最大限に尊重することを要求する」と、連盟が発表した書簡の中で述べた。

「性暴力に関する保護代表としての私の義務は、プロトコルを順守し、この出来事の影響を受けた人々と性暴力諮問委員会のプライバシーを守ることだ」

このプロトコルは苦情が訴えられると発動されるもので、保護代表が調査を行い、その結果を連盟の性暴力諮問委員会に提出する。

RFEFは、「連盟が置かれている状況を評価するため」として、28日にも「臨時かつ緊急の」会合を開くよう各地域の連盟に呼びかけた。

ルビアレス会長は20日に行われた決勝戦後のトロフィー授与式で、エルモソ選手の唇にキスした。エルモソ選手はスペイン代表とバルセロナの歴代最多得点者。

エルモソ選手は、このキスは同意の下ではなかったと述べている。

国際サッカー連盟(FIFA)は26日、ルビアレス会長に対して90日間の暫定的な資格停止処分を発表。また、ルビアレス氏をはじめRFEFの代理人がエルモソ選手に連絡を取ることを禁止した。

RFEFはこの決定について争う構え。会長は続投する意向を示しており、RFEFは同日、キスに同意していなかったとするエルモソ選手の主張を「うそ」と呼び、法的措置を取ると表明している。

一方、スポーツ高等評議会のヴィクトル・フランコス会長は25日、スペイン政府がルビアレス会長の辞任を求める法的手続きを開始したと発表。「会長はスポーツ裁判所で説明を求められることになる」と述べた。

ミケル・イセタ・スポーツ相も現地紙エル・パイスに対し、「28日にもスポーツ裁の会合を開くよう要請するつもりだ。同裁判所が政府の訴えを受理すれば、直ちに会長職の職務停止に踏み切るつもりだ」と述べた。

Luis Rubiales embraces Jenni Hermoso after Spain win the Women's World Cup

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画像説明, ルビアレス選手は、女子W杯決勝戦後のトロフィー授与式でエルモソ選手を抱きしめ、その後に唇にキスした

これまでの経緯

8月20日:女子W杯決勝戦後のトロフィー授与式で、ルビアレス会長がエルモソ選手を抱きしめ、唇にキスした。エルモソ選手はその後、ライブ配信でこのキスに言及し、「いやだった」と述べた

8月21日:ルビアレス会長が、他の選手やメディア、ペドロ・サンチェス首相などからの批判を受け、「気分を害された人々に申し訳なく思う」と謝罪。会長の辞任を求める声も上がった

8月24日:FIFAが、ルビアレス会長の行動に対する懲戒手続きを開始

8月25日:ルビアレス会長は、RFEFの緊急総会で辞任しないと表明。キスは「同意のもの」だったと主張した

8月25日:スペイン政府がルビアレス会長の職務停止に向けた法的手続きを開始。イセタ・スポーツ相は、「これがスペインサッカー界のMeToo運動になってほしい」と述べた

8月25日:エルモソ選手がインスタグラムでルビアレス会長に反論。「彼からのキスに同意したことはまったくない」と述べた

8月25日:スペイン女子サッカー選手会(FUTPRO)に所属する選手81人が、ルビアレス氏が解任されない限り、代表チームに参加しないと表明。これには、W杯優勝チームの23人が全員含まれている。

8月26日:RFEFが、「流布されたデマ」に対して法的措置を取ると発表

8月26日:FIFAが、ルビアレス会長に対して90日間の暫定的な資格停止処分を発表

8月26日:女子代表チームのホルヘ・ビルダ監督が、ルビアレス会長を批判。代表チームのコーチ陣は全員、会長に抗議して辞任

8月27日:RFEFの性暴力プロトコルの代表が、内部調査の開始を発表