NASA、探査機ボイジャー2号の「心音」を確認 7月末に通信途絶
アンドレ・ローデン=ポール、BBCニュース

画像提供, NASA
アメリカ航空宇宙局(NASA)は1日、惑星探査機「ボイジャー2号」の「心音」を確認したと発表した。10日ほど前に送受信が途絶えていた。
ボイジャー2号は1977年から宇宙空間を探査している。しかしNASAは7月末に、誤った指令を出した結果、同探査機のアンテナの角度が2度ずれた状態になり、送受信が途絶えたことを明らかにしていた。
しかし1日の発表によると、NASAは通常のスキャン作業の最中にボイジャー2号からの信号を受信できたという。
ボイジャー2号はどこにいるのか
ボイジャー2号は現在、地球から199億キロメートル離れたかなたで、時速5万5346キロメートルで星と星の間を飛行している。
今年7月21日以来、同探査機はNASAの深宇宙通信情報網(ディープスペースネットワーク)との間でデータなどの送受信ができなくなっていた。また、地球上の指令室からの指示も受け取れていなかった。
しかし今回、限定的ではあるが通信が復旧したことで、ボイジャー2号に望みが見えてきた。
ボイジャー2号からの信号は、地球に届くまで約18時間かかる。
NASAによると、ボイジャー2号は信号を発し続けており、「状態も良好」なことが分かったという。
7月31日時点でNASAは、オーストラリアの首都キャンベラにある巨大アンテナを使い、ボイジャー2号の遭難信号を探知しようとした。
NASAのジェット推進研究所によると、このアンテナでは同時に、ボイジャー2号と通信を行うため、同探査機のいる領域に正しい指令を発信していたという。
完全な通信はまだ確立されていないが、ボイジャー2号は毎年何度も姿勢をリセットし、アンテナを地球に向け続けるようプログラムされている。次のリセットは10月15日に予定されており、NASAは「通信を再開できるはずだ」としている。
NASAはその間、科学機器を満載したこの探査機が宇宙を通過する予定軌道を維持することを期待している。
海王星と天王星を通り過ぎた唯一の探査機
ボイジャー2号は1977年、太陽系の外側の宇宙を研究するために打ち上げられた。同時期に打ち上げられたボイジャー1号と共に、太陽圏(太陽風の荷電粒子の泡が存在する範囲)の外で運用された宇宙船はこれらだけとなっている。ボイジャー1号は2012年に、ボイジャー2号は2018年にそれぞれ太陽系を離れた。
両探査機は、木星と土星を探査するために、およそ176年ごとに起こる珍しい外惑星の配置を利用するよう設計された。
ボイジャー2号は、海王星と天王星を通り過ぎた唯一の探査機。一方ボイジャー1号は現在、地球から約241億キロメートル離れた場所を飛んでおり、人類が打ち上げた中で最も遠い場所にある探査機となっている。
NASAは先週、「ご存知かもしれないが、ボイジャー2号は10月までデータ送信を休止している。その間、私は地球から約240億キロメートル離れたここにいて、元気に過ごしている! ボイジャー1号より」と、ソーシャルメディアに投稿している。
ボイジャー1号と2号はそれぞれ、地球外生命体に地球の物語を伝えるために、地球の音や映像、メッセージなどを収めた「ゴールデンレコード」を搭載している。

画像提供, NASA










