日本の「H3」ロケット、打ち上げ失敗 指令破壊

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日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日、新型ロケット「H3」の打ち上げに失敗し、このロケットを爆破した。
JAXAによると、「H3」の試験1号機は鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。しかし、数分後に第2段エンジンが着火しなかったため、指令破壊の措置が取られた。
今回の失敗は日本にとって、イーロン・マスク氏の「スペースX」社が先行する宇宙開発領域での大きな挫折だと指摘する声もある。
日本政府は、打ち上げ失敗は「大変遺憾」だと表明した。
「影響はかなり深刻」
全長57メートルの「H3」は、日本が30年ぶりに開発している大型ロケットで、商業衛星や政府衛星を地球周回軌道に送り込むもの。
今回、地球観測衛星「ALOS-3(だいち3号)」を搭載し、軌道に投入する予定だった。この衛星は、北朝鮮のミサイル発射を検知することが可能だという。
しかしJAXAによると、打ち上げから数分後の第2段階でロケットが「減速」したため、指令破壊の信号を送らざるをえなかった。
「H3」は当初、3日に打ち上げを予定していたが、補助ブースターに不具合があったため中止した。
大阪大学の渡邉浩崇特任教授はロイター通信に対し、「前回の打ち上げ中止・延期とは違い、今回は完全な失敗だ」、「日本の宇宙政策、宇宙ビジネス・技術競争力への影響はかなり大きく深刻だと思う」と述べた。
永岡桂子文部科学相は、当局がエンジン不具合の原因を調査すると説明。「国民の皆さま、関係者の皆さまの期待に沿えないことを申し訳なく思う」と述べた。
低コストが特徴
「H3」は、低コストのエンジンと3Dプリンターで製造した部品を使っているのが特徴。日本はこのロケットを、スペースXの「ファルコン9」に代わる、安価なロケットとして発表していた。
JAXAは、打ち上げが成功すれば、向こう20年にわたり、年6回ほど「H3」を宇宙に送る計画だとしていた。
日本はアメリカと宇宙開発協力を深めている。米航空宇宙局(NASA)が月周回軌道に展開する予定の月周回有人拠点「ゲートウェイ」への貨物輸送で合意している。
日本はそのほか、日本人宇宙飛行士を含む人々を再び月に送り込むことも計画している。








