雇い兵組織ワグネル戦闘員、ベラルーシに到着 ウクライナ当局が確認

Photo purportedly showing a Wagner group fighter (left) training a Belarusian soldier near the town of Osipovichy, Belarus. Photo: 14 July 2023

画像提供, VoenTV/Belarusian Defence Ministry via Reuters

画像説明, ワグネル戦闘員(左)がベラルーシ兵を訓練している様子だとされている写真

ウクライナの国境警備サービス(DPSU)は15日、ロシアの雇い兵組織ワグネルがロシアから隣国ベラルーシに到着したことを確認したと発表した。

DPSUのアンドリイ・デムチェンコ報道官は、15日に発表した短い声明で、ベラルーシにワグネルの存在を確認したとした。

その上で、DPSUはベラルーシ側の北部国境を「引き続き状況を監視」すると述べた。

DPSUは、ベラルーシに何人の「戦闘員」がいるかに加え、正確な位置や目標を精査中だという。

未確認情報のひとつによると、ワグネルの車両約60台が、15日にベラルーシ国境を越えたという。

この日には、ベラルーシの著名な反体制派ブロガーが運営するテレグラム・チャンネルが、ワグネルの大規模な車列がロシアからベラルーシに入ったと報告した。

「ベラルスキ・ハユン」チャンネルによると、ピックアップトラックやトラック、バスを含む車両がベラルーシの道路警察に付き添われ、首都ミンスクから南西約85キロの地点にあるオシポヴィチの町に向かっていったという。

ベラルーシ当局は、この件についてコメントしていない。当局は、このチャンネルを過激派だとしている。

ベラルーシ国防省は14日、ワグネルが同国の領土防衛隊の軍事指導に当たっていると述べた。戦闘員らはオシポヴィチの近くでベラルーシ軍に「多くの軍事訓練」を行っているという。

Wagner members pictured in a military vehicle in Rostov-on-Don during the group's failed mutiny

画像提供, AFP

画像説明, 反乱が失敗に終わった後、ロシア政府はワグネルの戦闘員たちに正規軍と契約するか、帰国するか、あるいはベラルーシへ移動するかの選択肢を与えた。画像は、反乱後にロシア南西部ロストフ・ナ・ドヌで軍用車に乗る戦闘員

ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏は6月24日、反乱を起こしたウラジーミル・プーチン大統領の権威に対する挑戦で、ロシア南西部の街を制圧し、一時はモスクワから200キロの地点まで進行した。

交渉の末、反乱は24時間足らずで終わった。合意では、ワグネル戦闘員はロシア軍に参加するかベラルーシに行くかを選べることになった。プリゴジン氏もベラルーシへの移動を提案されたが、現在の居場所は分かっていない。

ワグネル戦闘員の多くは、ロシアの刑務所で雇用された。昨年2月にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始して以来、特に過酷な戦いに参加している。

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Presentational white space

プーチン大統領は今週初め、プリゴジン氏がワグネル戦闘員をロシア軍の通常部隊にすることを拒否していたことを明らかにした。

経済紙コメルサントのインタビューでプーチン氏は、6月29日にモスクワで行われたワグネルとの会談では、多くのワグネル司令官がこの計画を支持していたと話した。

しかし、プリゴジン氏は「ワグネルの人間はこの決定に合意しない」と答えたのだという。

プーチン氏はさらに、民間の軍事組織には法的枠組みがないと強調。単刀直入に言えば、「ワグネルは存在しない」のだと述べた。その上で、「難しい問題」は議会で議論されるべきだと、大統領は付け加えた。

BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・ロシア編集長は、クレムリン(ロシア大統領府)はプリゴジン氏とワグネルの一般戦闘員を区別し、仲たがいをさせたいのだと指摘した。ロシアの国営テレビがプリゴジン氏を非難しているのもそれで理由がつくと、ローゼンバーグ編集長は述べた。

プリゴジン氏の居場所については、6月の反乱以降、矛盾した未確定の情報が飛び交っている。

プリゴジン氏はかつてはプーチン氏に忠誠を誓い、クレムリンのケータリング契約を得て「プーチン氏のシェフ」というあだ名までついていた。しかし戦争の進め方をめぐってロシア国防省との衝突が高まり、ロシア政府とも対立した。

ジョー・バイデン米大統領は13日、プリゴジン氏は毒殺に注意すべきだと記者団に話した。