IAEAがザポリッジャ原発の安全性に懸念、近隣住民への避難命令受け

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国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は6日、ウクライナ南部にある欧州最大のザポリッジャ原子力発電所の安全性に懸念を示した。原発を占領しているロシア軍が、近隣のエネルホダルから住民を避難させたため。
グロッシ事務局長は、ザポリッジャ原発の状況は「ますます予測不可能になり、危険になっている可能性もある」と述べた。
住民の避難は、近日中に予想されるウクライナ軍の反撃の前に実行された。ただし、原発職員は現場にとどまっている。
IAEAは声明で、 「職員は原発にとどまっている中、グロッシ事務局長は、彼らやその家族が置かれている緊張感とストレスの高まる困難な状況深い懸念を示した」と述べた。
また、原発に駐在しているIAEA専門家が、「原発職員の大半が住んでいる近隣のエネルホダルで、あらかじめ発表されていた住民の避難が始まったとの情報を受け取った」と説明した。
BBCは、この避難の規模を検証できていない。
グロッシ氏は、「深刻な原発事故の脅威を防ぐために今、動かなくてはならない」と訴えた。
IAEAは先にも、ザポリッジャ原発の安全性について警告している。その際には、爆撃によって設備に被害があったほか、一時的な停電が起きていた。ただし、この時は放射性物質の流出には至らなかった。
今年3月には、同原発の電線がダメージを受けたため、ディーゼル発電機で冷却システムを動かしていると明かしている。
IAEAによると、同原発にある原子炉は6基すべてが停止モードになっているという。
また、同原発のユーリ・チェルニチュク所長の話として、現場職員は避難しておらず、原発の安全確保のために全力を尽くしているとした。
昨年2月にロシアが侵攻を開始して以降、ザポリッジャ原発の職員は減っているものの、「管理担当者は、安全な運用に十分な人員は残っている述べている」と、IAEAは説明している。
ロシアはザポリッジャ州の大半を占領しているが、ドニプロ貯水池の対岸、エネルホダルの北東に位置する州都ザポリッジャは掌握していない。ロシアはエネルホダルのほか、前線に位置する18地域で住民に避難を命じている。
ロシアが任命した同州のエフゲニー・バリツキー知事は5日、「ここ数日、敵(ウクライナ軍)が前線近くの住宅地への爆撃を加速させている」、「そのため、子供たちとその親、高齢者、障害者、入院中の患者を最優先に避難を決定した」と述べた。









