ザポリッジャ原発で十数回の爆発 IAEAが攻撃の即時停止求める

画像提供, Reuters
ロシア軍が占拠するウクライナ南部のザポリッジャ原子力発電所の近くで、19日夜から20日朝にかけて十数回の大きな爆発があった。
国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は20日、欧州最大のザポリッジャ原発での戦闘を停止するよう緊急に訴えた。
「この爆発の背景にいるのが誰であれ、直ちにやめなければならない」とグロッシ氏は述べた。「当事者は火遊びをしている!」。
IAEAのチームは、ロシア側の管理下にある原発の関係者から提供された情報をもとに、原発の複数の建物やシステム、機器が損傷したが、これまでのところ「原子力安全性とセキュリティに対する重要な」被害はなかったと説明した。死傷者も報告されていない。
グロッシ事務局長は、「昨日と今朝に我々のチームから受けた知らせは、極めて憂慮すべきものだ」と述べた。「この主要な原子力発電所の敷地内で爆発が起きたことは、全く容認できない」。
グロッシ氏は、戦闘を続けるウクライナとロシアの双方に対し、原発周辺の原子力安全・保安保護区域の設定に合意し、できるだけ速やかにそれを実行するよう再び呼び掛けた。
<関連記事>

グロッシ氏はさらに、「私は(原子力安全・保安保護)区域の設定が実現するまで諦めない」、「現在進行中の砲撃が示すように、同区域の設定がこれまで以上に必要とされている」と述べた。
ロシア国営メディアは、同国国営原子力発電公社ロスエネルゴアトムの関係者の話として、15発の砲弾が原発施設に向けて発射され、乾式核廃棄物貯蔵施設と使用済み燃料貯蔵施設の近くに着弾したと伝えた。放射能漏れは検出されなかったとしている。
ウクライナはコメントせず
ザポリッジャ原発は戦闘の最前線となっているドニプロ川沿いにある。
ロシア軍はドニプロ川の対岸地域を支配するウクライナ軍が、ロシア軍の支配地域に砲撃したと非難した。ウクライナ側からのコメントはない。ウクライナは以前、ロシア軍について、自軍の部隊が駐留している支配地域も砲撃していると示唆していた。
ロシア軍が占領する町エネルホルダを含む原発の周辺地域は、数カ月前から攻撃を受けてきた。ただ、先週末に新たな爆発が起きるまでは平穏な時期が続いていた。
2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まってから数週間後に、ザポリッジャ原発はロシア軍に占拠された。
ロシアは9月にザポリッジャ州などウクライナの4州を一方的に併合したが、南部ヘルソン州を中心に押し戻された。現在はドニプロ川を挟んで両軍が向き合っている。










