ウクライナが電力輸出を再開 ロシアのインフラ攻撃から復旧

画像提供, Reuters
ウクライナのエネルギーインフラが、数カ月にわたるロシアの攻撃から復旧し、6カ月ぶりに電力輸出を再開した。
ロシアは昨年10月以降、ウクライナのエネルギーインフラに長期間、意図的な攻撃を繰り返していた。
これにより冬の間、ウクライナの各都市で停電が起きたり、電力不足による計画停電が行われたりした。また、電力輸出も停止せざるを得なかったが、余剰電力を外国に売れるまでに回復した。
ヘルマン・ハルシュチェンコ・エネルギー相はこのたび、輸出を承認する特別令に署名。ただし、国内の顧客を最優先するとした。
ハルシュチェンコ氏によると、ウクライナでは2カ月近くにわたって電力に余裕が出ており、国民は電力使用に制限を受けていないという。
「最も困難な冬は去った」と、ハルシュチェンコ氏は述べた。
「次は電力輸出を開始することだ。そうすれば、破壊されたり損害を受けたりしたエネルギーインフラについて、再建に必要な財源がさらに手に入ることになる」
その上で、電力システムの復旧に携わったエンジニアや各国のパートナーの「多大な仕事」を評価した。
<関連記事>

BBCの取材では、ウクライナ市民は3月の時点で、電力供給が安定してきたと話していた。
ドニプロ在住のインナ・シュタンコさんは、「街は変わった。やっと街灯が戻って来たし、街中を歩くのが怖くなくなった」と話した。
しかし、国営エネルギー会社「ウクルエネルゴ」は、ロシアが攻撃を止めるという保証はないと警告した。
ウクエネルゴは8日、ロシアはこの戦争で1200発以上のミサイルとドローンをエネルギー施設に向けて発射してきたと報告。欧州国のエネルギーシステムを破壊しようとする攻撃としては最大のものだと述べた。
ウクライナではこの冬、停電と厳寒の中、各地に設置された暖房付きシェルター「不屈センター」で暖を取った市民もいた。このシェルターでは電力や暖房に加え、食料や医薬品も提供していた。
ロシアがエネルギー施設への攻撃を始めて以降、被害を受けなかった火力発電所や水力発電所はないという。
また、ウクライナは欧州最大のザポリッジャ原発を抱えているが、同原発は現在、ロシアが占領している。
ウクライナ政府は昨年6月、戦争開始後に最大輸出市場となった欧州連合(EU)への電力輸出で、年内に15億ユーロ(約2180億円)の売り上げを達成したいとしていた。









