イランとサウジアラビア、7年ぶりに外交関係正常化で合意 中国が仲介

Protesters march near Saudi embassy in Tehran (03/01/16)

画像提供, EPA

画像説明, イランとサウジアラビアは2016年に外交関係を断絶していた。写真は、イラン・テヘランのサウジアラビア大使館近くで、イスラム教シーア派指導者の処刑に抗議する人たち(2016年1月)

中東で長年、ライバル関係にあるイランとサウジアラビアが10日、外交関係の正常化で合意したと発表した。両国は2016年以来断交していた。両政府代表が中国で4日間にわたり協議した結果、合意に達したという。

両国は2016年1月にサウジアラビアでイスラム教シーア派の指導者が処刑されたことをきっかけに、イラン・テヘランのサウジアラビア大使館が襲撃されたことから、外交関係を断絶していた。それ以来、イスラム教スンニ派が大多数のサウジアラビアと、シーア派が多いイランは、厳しく対立していた。

両国の和解を模索する動きはこれまで失敗が続いていたが、両政府は10日の発表で、2カ月以内に大使館を再開すると表明。貿易や安全保障上の関係も再構築する方針という。

今回の発表について、アメリカは慎重に歓迎する姿勢を示した。ホワイトハウスのジョン・カービー米国家安全保障会議(NSC)の戦略広報調整官は、米政府は「地域の緊張関係を緩和させようとするあらゆる取り組み」を支持すると述べた。一方で「イランが履行義務を果たすのか、それ次第だ」と慎重な姿勢を見せた。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、中国による仲介努力に感謝し、「湾岸地域に持続する平和と安全を確保」するための努力を支援する用意があると、報道官を通じて述べた。

イランの核開発をめぐり最大限の圧力を求めてきたイスラエル政府は、コメントしていない。

サウジアラビアとイランはしばしば相手を、中東覇権を目指す脅威とみなし、レバノンやシリア、イラク、イエメンなど中東各国で対立する勢力をそれぞれ応援してきた。

イエメンでは、シーア派の反政府勢力ーシ派をイランが支持。フーシ派は2014年に首都サヌアで、サウジアラビアが後押しする政府の政府施設を一時占拠した。2015年からの内戦でフーシ派が政権掌握を宣言したのに対し、サウジアラビアなどのスンニ派連合軍はフーシ派を空爆した。

2019年にはサウジアラビアの複数の石油施設がミサイルやドローンの攻撃を受け、石油製造に大きな影響を与えた。サウジアラビアとアメリカはイランを非難したが、イランは責任を否定していた。