トルコ大統領選、野党が統一候補を擁立 「トルコのガンジー」

Kemal Kilicdaroglu

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画像説明, ケマル・クルチダルオール氏はインド独立の指導者ガンジーに似ているとして、トルコのメディアで「ガンジー・ケマル」と呼ばれている

トルコで5月に予定されている大統領選挙をめぐり、対立することの多い野党6党が6日、統一候補を出して、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領に挑むと発表した。現政権については経済危機と地震への対応の失敗から、弱体化しているとの見方もある。

統一候補に選ばれたのは、世俗的な中道左派の主要野党・共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首(74)。選出が発表されると、大勢の支持者が声援を送った。

トルコでは20年にわたってエルドアン氏が権威主義的な政治を続け、国内が二極化している。世論調査では、大統領選が僅差の戦いになると予想されている。

クルチダルオール氏は元公務員。インドの公民権運動の指導者マハトマ・ガンジーに似ていることから、「ガンジー・ケマル」や「トルコのガンジー」と呼ばれる。語り口は静かで、激しやすくカリスマ性のあるエルドアン氏とは、中身もスタイルも大きく異なるビジョンを示している。

クルチダルオール氏については、盟友の中からも、人を引き付ける力がないと懸念する声が出ている。

クルチダルオール氏は、意見の一致と協議を通じてトルコを治めると支持者に約束した。

ロイター通信によると同氏は、「私たちのテーブルは平和のテーブルだ」、「私たちの唯一の目標は、国を繁栄と平和と喜びの日々に導くことだ」と述べた。

また、トルコを議会制に戻すと表明した。エルドアン氏は2018年、政治体制を大統領制へと移行し、強大な権限を手に入れた。

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CHPは近代トルコの建国者であるムスタファ・ケマル・アタチュルクによって創設された政党で、同国で最も歴史がある。だが、1990年代以降は中央政界での力を失っている。

クルチダルオール氏は、少数民族を受け入れることで支持を拡大。右派政党とも同盟を結んだ。

さらに、批判に不寛容な姿勢を強めているエルドアン氏に挑戦する構えも見せている。

1カ月前にトルコ南東部で発生した地震では、同国の死者が4万5000人を超えている。クルチダルオール氏は、政府が汚職や不十分な建築基準を許してきたと批判した。