トルコ大統領、フィンランドのみNATO加盟認める可能性 スウェーデンには反対か

President Recep Tayyip Erdogan holding a microphone

画像提供, Reuters

画像説明, トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は29日、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)への加盟には同意するが、スウェーデンについては同意しない可能性を示唆した。

スウェーデンとフィンランドは昨年、それまで数十年続けてきた軍事的非同盟の立場を解消し、NATO加盟を申請した。ロシアのウクライナ侵攻がきっかけだった。

加盟には、すべてのNATO加盟国の承認が必要。北欧2国の申請は、加盟国のトルコとハンガリーが支持を表明していない。

エルドアン氏は29日の演説で、トルコが「フィンランドに関しては異なる対応をする」可能性を示唆。「スウェーデンはショックを受けるだろう」と付け加えた。

エルドアン氏はスウェーデンについて、クルド人武装グループと関係があるとされる人や政府に批判的な人など、数十人の身柄引き渡しを拒んでいると批判している。

「NATOに何としても加わりたいなら、そうしたテロリストたちを私たちに返すことだ」と同氏は述べた。

「私たちはスウェーデンに120人のリストを渡し、テロリストを引き渡すよう求めた」、「引き渡さないなら、残念なことだ」。

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Presentational white space

トルコは、北欧2国の加盟に関する協議を、数日前に中断した。スウェーデンの首都ストックホルムで最近、イスラム教の聖典コーランが燃やされるなど、物議を呼ぶ抗議行動が続いたのを受けてのことだった。トルコは国民の多くがイスラム教徒。

スウェーデン政府関係者はこの抗議行動を非難している。ただ同時に、同国の言論の自由に関する法律を支持するとしている。

A puppet hanging upside down with Stockholm City Hall visible in the background

画像提供, The Swedish Solidarity Commitee for Rojava

画像説明, ストックホルムでの抗議行動では、クルド人支援団体がエルドアン氏の人形をつるした

スウェーデンには、フィンランドより多くの離散クルド人が存在する。トルコはスウェーデンに対し、クルド人武装組織のクルド労働者党(PKK)と距離を置くよう求めている。PKKはトルコやアメリカ、欧州連合(EU)からテロ集団とみなされている。

これを受けてスウェーデンは、トルコが要求する厳しい反テロ法の制定を可能にする憲法改正を承認した。

スウェーデンはまた、フィンランドと共に、トルコへの軍事物資の売却を解禁した。トルコが2019年にシリアに軍事介入したのを受けて取っていた措置だった。

ただ、トルコは最近のストックホルムでの抗議行動をめぐって、スウェーデンを強く非難している。抗議行動には、クルド人支援団体がエルドアン氏の人形を街灯につるしたものもあった。

エルドアン氏は今月、総選挙を予定より1カ月前倒しし、5月14日に実施すると発表した。

フィンランドのペッカ・ハーヴィスト外相は、トルコで総選挙に絡む「プレッシャー」が国内での議論を「熱く」させているとし、NATO加盟交渉は一時停止すべきだとしている。

同外相はまた、フィンランドはスウェーデンと同時に加盟すべきだと強調。フィンランドが単独でも加盟せざるを得ない場合があるとした以前の発言を撤回した。

NATO expansion