マスク氏、ツイッター最高経営責任者に 取締役会を解散

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米起業家イーロン・マスク氏がツイッター社の取締役を解散し、ただ一人の取締役として最高経営責任者(CEO)になった。10月31日に米証券取引委員会(SEC)に提出された書類で明らかになった。
マスク氏は10月27日に総額440億ドル(約6兆4000億円)のツイッター買収取引を完了させ、最高経営責任者(CEO)だったパラグ・アグラワル氏やブレット・テイラー会長らを解雇。取締役を務めていた全員が解任された。
単独の取締役としてマスク氏は、社員の大量解雇のほか、認証アカウントの有料化などを検討しているとされる。
米紙ワシントン・ポストは、マスク氏がリストラ第一弾として社員25%の解雇を検討していると伝えた。
マスク氏はこれで、ツイッター、米電気自動車大手テスラ、宇宙開発スペースXの3社のCEOになった。ただし、ツイッターのCEOには長くとどまらない可能性を、マスク氏自ら示している。
認証アカウントに課金か
ツイッターの共同創設者ジャック・ドーシー氏は自分が保有するツイッターの1800万株(1株=54.20ドルで総額約9億7800万ドル相当)を維持したことが、SECに提出された書類で明らかになった。昨年11月にツイッターのCEOを退任したドーシー氏は今年4月、マスク氏による買収を支持していた。
著名なIT投資家のジェイソン・カラカニス氏はツイッターのプロフィールを「チーフ・ミーム・オフィサー」に変更。「移行期間の間、ちょっとツイッターでぶらぶらしている」と書き、青いチェックがつく認証済みアカウントを持つためにいくらなら費用を払えるかなど、質問している。
複数の報道では、ツイッターはすでに青いチェックがついたアカウントの所有者に、認証を維持費として毎月20ドルの課金を検討しているとされる。
また、1年以上更新されないアカウントを削除するつもりはあるかという利用者からの質問に、マスク氏は11月日、「もちろん」と答えている。
マスク氏は買収完了後に自分のアカウントのプロフィールを「Chief Twit」に変更(Twitにはイギリス英語で「馬鹿者」の意味もある)。その後は「ツイッター苦情ホットライン交換手」に変更している。
「国家安全保障の問題」
マスク氏は買収費用440億ドルを自己資金のほか、複数の投資家からの投資、銀行団からの融資130億ドルでまかなった。
サウジアラビアの国際投資会社「キングダム・ホールディング」と、会長のアルワリード・ビン・タラル王子の事務所は10月28日、「長期的な投資戦略」にもとづき、ツイッター株18億9000万ドル相当を持ち続けると発表した。

これについて、米民主党のクリス・マーフィー上院議員は31日、キングダム・ホールディングにはサウジの最高権力者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が会長を務めるサウジ政府系ファンドが出資していると指摘。「明らかな国家安全保障に関わる問題のため、対米外国投資委員会(CFIUS)にが審査すべきだ」とツイートした。
マスク氏が多額の借金をしてツイッターを買収したことについて、多くのアナリストは、利用者数が伸びず何年も黒字を出していないツイッターの経営が、さらに圧迫されるのではないかと指摘している。









