ウクライナの独立記念日、前線で戦い続く 南部の戦場からBBC記者
クエンティン・サマヴィル、BBCニュース(ウクライナ南部へルソン近郊)

ここはウクライナ南部へルソン近郊の前線。ロシア軍の位置から約13キロ離れている。
ウクライナ陸軍第59独立自動車化歩兵旅団の砲兵たちが次々とトラックから飛び降りて、小麦畑の乾いた土の中に、ソ連時代の榴弾砲(りゅうだんほう)をしっかりと固定する。
敵軍の砲弾が1発、頭上を通過し、近くの畑に落下する。ウクライナ兵たちは作業の手を止めず、ただちに撃ち返す。

この旅団が半年前、司令本部に連絡をとり補給を要請したところ、司令本部の反応は驚愕(きょうがく)そのものだった。ロシアの侵攻開始から3日後のことだ。
「殲滅(せんめつ)されたものとばかり思っていた」と、そのとき司令部は言った。
あれから半年。今日は独立記念日だが、それでもほかの日とほとんど変わらない。激戦は続いている。ウクライナ軍の榴弾砲は、ロシアの砲撃で受けた傷跡だらけだ。砲身には砲弾の破片があちこちに埋まっている。
旅団の兵士たちも傷ついている。先週にはロシアの攻撃で数人を失った。
それでも彼らは、まだまだ戦わなくてはならない。


ウクライナはヘルソン市を奪還するため、ここから反撃を開始するつもりだという。ロシアが侵攻開始以来、ドニプロ川の西側で唯一制圧した都市がヘルソンだ。ヘルソンがロシアの支配下にある限り、南西部の主要都市オデーサは危険にさらされている。主要港オデーサがその状態にある間は、ウクライナは黒海に思うままにアクセスできない。
しかしロシア側も、ここで態勢を固めている。追い出すのは、そうそう簡単なことではない。
外国からの軍事援助は、確かに威力を発揮している。しかし、ウクライナがこの戦争で必要としている突破口を確保するには、ロシア軍の絶え間ない砲撃に互角に応戦しなくてはならない。そのためには、追加の軍事援助が必要だ。












