ウクライナの戦争捕虜、檻に入れられ裁判にかけられる可能性 国連が懸念表明

画像提供, Mariupol city council
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は23日、ロシアの占領下にあるウクライナ南東部マリウポリで、ロシアがウクライナ人の戦争捕虜の裁判を計画しているとの報告を受けているとして懸念を表明した。
国連報道官は、マリウポリ市内のコンサートホールに金属製の檻(おり)が複数作られている証拠があるとし、「裁判中に捕虜を拘束しておくためのもののようだ」と述べた。
国連は、戦闘への参加を理由に捕虜を起訴することは、戦争犯罪だとしている。
ロシアはこれまで、戦争捕虜を不当に扱ってはいない主張してきた。
ここ数日、ウクライナ当局などがソーシャルメディアに投稿した複数の画像では、マリウポリのコンサート・ホールの舞台上に金属製の檻が設置されているように見える。

画像提供, Mariupol city council

BBCが検証したところ、画像に写る場所はコンサートホールの内部と一致した。この4~5日の間に撮影されたものとみられる。
マリウポリが5月にロシア軍に陥落するまで街を防衛して戦争捕虜となったウクライナ兵の見せしめ裁判を、ロシアが計画していると、ウクライナの情報機関は主張している。
「屈辱的」で「容認できない」
OHCHRのラヴィナ・シャムダサニ報道官は記者会見で、「どうやら裁判中、戦争捕虜をこの檻の中で拘束する考えのようだ」と述べ、こうした措置は「屈辱的」で「容認できない」と付け加えた。
「国際人道法は、戦争捕虜の裁判に特化した法廷の設置を禁じている。公正な正規の裁判を受ける権利を、戦争捕虜から故意に奪うことは、戦争犯罪に相当する」と、国連が23日に発表した声明の中でシャムダサニ氏は述べた。
シャムダサニ氏はまた、戦争捕虜が罪に問われた場合、公正な裁判を受けられないのではないかと、国連は懸念していると付け加えた。
ウクライナ人の戦争捕虜が国連や赤十字国際委員会などの独立監視機関に接触することを、ロシア側が拒否していることも国連は懸念しており、拷問によって自白を強要される危険があると、シャムダサニ氏は述べた。









