ウクライナ、兵士の解放交渉「非常に難しい」 ロシアは和平交渉再開の可能性低いと

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ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領顧問は18日、南東部マリウポリの製鉄所から退避し、ロシアの支配地域へ移された戦闘員の解放をめぐる交渉について、「非常に難しいもの」になっていると述べた。ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官は、和平交渉は進んでおらず、製鉄所のウクライナ軍が「降伏」した後に交渉を再開する可能性は低いとした。
ポドリャク大統領顧問は同国のラジオNVに対し、「人命がかかっているため、交渉は非常に難しいものになっている」と語った。
「アゾフスタリ製鉄所やマリウポリ、アゾフ連隊など、マリウポリの防衛に関わるものは全て非常に象徴的だ。そしてロシアにとっても、否定的な意味で象徴的と言える」
ウクライナ和平交渉団の一員でもあるポドリャク氏は、避難についてコメントする人々に対し、慎重に行動するよう求めた。同氏は、ロシアの報道機関が伝える様々な声明は「非常に攻撃的だ(中略)こちらとしては慎重に対処したい」と述べた。
また、製鉄所からの避難に関する協議に複数の「影響力のある仲介者」も参加していると明かしたが、名前は伏せた。「作戦が完了すればお伝えできる」。
ロシア、和平交渉再開の可能性は低い
ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官は18日、ロシアとウクライナの和平交渉は進んでおらず、製鉄所のウクライナ軍が「降伏」した後も交渉を再開しない可能性がかなり高いと述べた。
同国のインタファクス通信によると、ペスコフ氏は「交渉は全く進んでいない。ウクライナの交渉担当側に、このプロセスを継続する意欲が完全に欠けているようだ」と述べた。
また、製鉄所を離れたウクライナ側の戦闘員が降伏したことに疑問の余地はないとした。
「アゾフスタリ製鉄所の敷地に避難した者や兵士たちは武器を捨て、降伏しているのは明らかだ」
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ウクライナ当局は自国の戦闘員とロシア兵捕虜を交換する可能性があるとしているが、製鉄所をめぐる両国の合意内容の詳細は公表されていない。
ペスコフ氏は、ウクライナ兵捕虜を戦争犯罪や、ロシア側の言うナチスとして、軍事裁判にかけるかどうかは「軍部の問題」だと述べた。

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ロシア、「ウクライナ投降兵」の動画公開
ロシア国防省は18日、16日以降に製鉄所から避難したウクライナの負傷兵の一部とする動画を公開した。
動画には、疲れた表情の男性たちが病棟のベッドに横たわり、毛布にくるまっている姿が映っている。その多くはまっすぐ前方を見つめている。
男性たちの中には、医師から薬を処方されたり包帯を交換してもらうなど、世話をしてもらっていると、撮影者に話している人もいる。
ある男性は、ロシア側は普通の態度で自分たちに接しており、肉体的・精神的虐待は受けていないと話している。
動画の男性たちが、自由に発言できているのかは分かっていない。
ロシアによると、製鉄所にいた約1000人のウクライナ人戦闘員が降伏し、ロシア支配地域へ移されている。
ロシア政府はこうした戦闘員の多くを捜査対象にするとしており、彼らの身の安全への懸念が高まっている。
ロシアの一部の国会議員からは、ウクライナ戦闘員をロシア兵捕虜と交換すべきではないとの声も上がっている。

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ウクライナ東部、民間人10人が死亡
東部ドネツク州のパウロ・キリレンコ知事は18日、同州で子供2人を含む民間人10人がロシア軍に殺害されたと、メッセージアプリ「テレグラム」に投稿した。
また、7人が負傷したとしている。詳細は明らかにしなかった。
BBCはこれらの主張を独自に検証できていない。
ロシア軍は現在、ウクライナ東部に軍事作戦を集中させている。同地域の一部は2014年以降、ロシアが支援する分離主義者に支配されている。
ゼレンスキー大統領、戒厳令の延長求める

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ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、戒厳令と国民総動員令を5月25日からさらに90日間延長する法令に署名した。延長には議会の半数以上の承認が必要となる。
ウクライナはロシアが侵攻を開始した2月24日に戒厳令を発令。当初は30日間としていたが、これまでに2度延長している。
ウクライナの国防相は先週、「新たな、長い戦争の局面」に備えて、戦闘員100万人を武装させたいとしていた。
(英語記事 Live Page)











