原油価格が一時急落 UAEの増産支持の表明で

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画像提供, Reuters

急騰が続いていた原油価格が9日、国際市場で一時急落した。アラブ首長国連邦(UAE)が増産への支持を表明したことが影響した(編注:UAEエネルギー相のスハイル・アル・マズルーイ氏はこの後、OPEC加盟国が合意した、現在の月ごとの生産量をUAEは守ると発言。この影響で、10日は朝の時点で1バレル116ドル前後に値上がりした。だが、その後に再び値を下げて、取引を終えた)。

UAEは、影響力の大きい石油輸出国機構(OPEC)の加盟国。UAEのユセフ・アル・オタイバ駐米大使は、「私たちは増産を支持し、OPECに生産レベルの引き上げを検討するよう勧める」とツイートした

この声明を受け、国際的な指標となる北海ブレント原油先物の価格は9日、一時17%下落。最終的には約12%安で取引を終えた。

原油をめぐっては、ロシアによるウクライナ侵攻で供給に混乱が生じるなどしたため、ここ何週間か価格が急上昇していた。

原油需要は、新型コロナウイルスのパンデミックで大幅に下がった状況から、リバウンドを見せていた。

価格高騰の影響は世界中の家計に及んでいた。

アメリカのジョー・バイデン大統領など各国の首脳は、家計の圧迫を緩和すると誓っていた。米当局は原油生産国側と、供給増に向けて交渉していた。

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ウクライナ侵攻の影響

産油国のロシアは、世界の原油供給の約7%を産出している。ウクライナ侵攻で各国の制裁を受け、原油の買い手を見つけるのが難しくなっている。

ロシア産の原油をめぐっては、アメリカとカナダが輸入禁止を発表。イギリスも年末に向けて輸入をゼロにするとしている。

一方、OPECは先週、増産を求める各国の要求をはねつけた。生産量は事前の計画に基づき、徐々に増やすとしていた。

こうした動きを受け、原油価格は、ロシアが侵攻を開始した2月24日と比べて30%以上急上昇。今週は一時、1バレル139ドル(約1万6000円)まで上がった。

国際エネルギー機関(IEA)は最近、6000万バレルの原油を戦略備蓄から放出することで合意。しかし、市場では価格に大きな影響を及ぼさなかった。

IEAのファティ・ビロル事務局長は9日、備蓄からさらに放出する可能性があるとした。