スポーツ界でロシア規制の動き 北京パラからの排除要求も

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ロシアによるウクライナ侵攻は、スポーツ界にも影響を及ぼしている。スポーツ団体がロシア代表チームに特別な規制をしたり、ロシアとの対戦を拒むチームが出たりしている。
国際サッカー連盟(FIFA)は27日、ロシアに対し、今後の国際試合はロシア・サッカー連合として出場するよう伝えた。
ロシアのチームは国旗や国歌が禁止される。同国のホーム戦は中立地で実施する。
3月にはサッカーのワールドカップ欧州予選のプレーオフが予定されており、ロシアはポーランドと試合が組まれている。勝利すれば、チェコとスウェーデンのいずれかと対戦することになる。
各国代表チームには、ロシアとの対戦拒否を表明するところも出ている。これまでに、イングランド、ウェールズ、ポーランド、チェコ、スウェーデンなどが、ロシアとは試合をしないとしている。
FIFAへの不満
そうしたなか、ロシアのチームにプレーを認めたFIFAの決定に、不満が噴き出している。
ポーランドのサッカー協会は、FIFAの決定について「全く受け入れられない」と反発。いかなるチーム名であろうと、ロシアとは試合をしないとした。
スウェーデンとチェコのサッカー協会も、ロシアとの対戦拒否の姿勢を改めて強調した。
FIFAは27日の声明で、「国際オリンピック委員会(IOC)、欧州サッカー連盟(UEFA)、その他のスポーツ組織と対話し、追加措置や制裁について決定する。状況が早期に改善されなければ、大会への出場禁止も近いうちにあり得る」とした。
ロシア人オーナーが運営権譲渡の意向
サッカー英プレミアリーグのチェルシーのオーナーで、ロシア人のロマン・アブラモヴィッチ氏は26日、クラブの運営権をチェルシー側に渡すと発表した。
同氏は声明で、「私は常に、クラブの最大利益を中心に据えて決定をしてきた」、「現時点では、クラブ、選手、スタッフ、ファンの面倒をみるのはチェルシーが最適と思われる」とした。ロシアによるウクライナ侵攻については言及しなかった。
アブラモヴィッチ氏は、オーナーにはとどまる意向。チェルシーの慈善団体の評議員は27日、会合を開いたが、運営権を引き取るか、まだ合意していない。
アブラモヴィッチ氏が、英政府のロシアに対する制裁の対象に含まれるのかは不明。同氏はロシア有数の富豪で、ウラジーミル・プーチン大統領と親しい間柄だとされる。

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五輪やパラへの出場禁止を要求
ウクライナのトップ選手たちは27日、IOCと国際パラリンピック委員会(IPC)に対し、ロシアとベラルーシの選手の出場を「直ちに停止」させるよう求める書簡を送った。
書簡では、「ロシアがベラルーシの支援を受けて実行したウクライナ侵攻は、オリンピックとパラリンピック憲章の明確な違反であり、強力な制裁が必要だ」と訴えている。
3月4日開幕の北京冬季パラリンピックにも、ロシアとベラルーシの選手を出場させるべきではないとしている。IPCは同2日に役員会を開く。
ロシアはドーピング疑惑を受けて、すでにオリンピックとパラリンピックへの参加を禁止されている。一部の選手たちは、ロシア・オリンピック委員会の代表として参加している。
書簡には、陸上三段跳びの元世界王者オリガ・サラドゥハ氏や、競泳の世界記録保持者アンドリー・ゴヴォロフ氏などが署名している。運動選手が主体の国際団体グローバル・アスリーツも、今回の書簡を支持している。
柔道、テニス、水泳などでも
国際柔道連盟は27日、ロシアのプーチン大統領の名誉会長職を停止すると発表した。プーチン氏は黒帯の有段者で、同連盟から2012年に8段を授与された。柔道の歴史や理論に関する著書もある。
一方、ボクシングの国際団体IBF、WBA、WBC、WBOはそれぞれ、ロシアでのタイトル戦に対する制裁措置は取らないとする方針を示した。「今回の戦争がウクライナでのボクシングを止めてしまったようには、私たちの組織はロシアにおける試合について、さらなる現状評価をするまでは制裁はしない」とした。
テニスの女子世界ランキング15位で、ウクライナ選手のエリナ・スヴィトリナ氏は、賞金を同国の軍事および人権支援の活動のために寄付すると表明した。ロシア男子選手のアンドレイ・ルブレフ氏は25日、ドバイ選手権の準決勝に勝利後、カメラのレンズに「no war please」(お願いだから戦争はやめて)とメッセージを書き込んだ。
エジプト・カイロで開かれていたフェンシングのワールドカップでは27日、ウクライナの男子フルーレのチームが、ロシアとの対戦を拒否した。「これが私たちの戦争への抗議だ。私たちの家族とみんなが危険な状況にある中で、ロシア相手にフェンシングはできない」とした。
国際水泳連盟(FINA)は27日、ロシアのカザンで8月に開催予定だった世界ジュニア選手権を中止すると発表した。








