ウクライナ侵攻、増え続ける民間人犠牲者 子供やギリシャ系住民も

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ロシアのウクライナ侵攻で、民間人犠牲者の数は日に日に増えている。ウクライナの人権当局は、24日の侵攻開始から27日までに、民間人だけで210人が犠牲になったとしている。この中には子供も含まれる。
ロシアの侵攻により、首都キーウ(キエフ)で複数の死者が出ている。南部では、ギリシャ系民族の村で10人が死亡した。
子供たちも犠牲になっている。ウクライナ北東部の国境から車で1時間のところにある小さな町アフトゥイルカでは25日、幼稚園が攻撃を受けた。この攻撃で、アリサ・フランスさん(7)を含む6人が死亡した。アリサさんは3カ月後に8歳の誕生日を迎えるはずだった。イリーナ・ベネディクトワ検事総長は、致命傷を負ったアリサさんが26日に病院で死亡したと明らかにした。
医師たちはけがを負ったほかの子供の命を救おうと奮闘していると、ベネディクトワ氏はソーシャルメディアに書いた。投稿した画像の上部には、「私たちには平和が必要!」と書かれている。

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キーウでは、卒業を控えた小学生の女の子ポリーナさんが犠牲になった。キーウの地元当局によると、ポリーナさんと両親はキーウ北西部の路上でロシアの破壊工作・偵察グループに射殺されたという。
きょうだいたちは病院に搬送され、集中治療室で手当てを受けるなどした。

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大半の民間人犠牲者の名前は明らかになっていないが、いずれの犠牲者も同様に痛ましい死を遂げている。
侵攻2日目の25日、ウクライナの第二の都市ハルキウ(ハリコフ)郊外にあるチュフイフでは、団地が砲撃を受け、男の子が死亡した。この爆発により複数のアパートが火災に見舞われたという。


警官の家族も犠牲に
侵攻初日には、ロシアが8年前に一方的に併合したクリミアから南部ヘルソンに向かってロシア軍が迫る中、家族5人が犠牲になる攻撃もあった。ウクライナ警備警察トップのイェーヘン・ジュコフ氏によると、巻き込まれたのは同僚警官の家族だという。
当時の状況は不明だが、この一家は車2台にわかれてロシアの進軍から逃れようとしていたところ、ヘルソン郊外ノワ・カホフカ近くで攻撃されたと報じられている。
警官のオレグ・フェドコ氏は家族を同地域から離れた場所へ移すつもりだった。しかし勤務中だったため、父親が代わりにやってきて、一家は車2台に乗って出発したという。
フェドコ氏のきょうだいは、母親と話をしていたところ、母親が車の中に子供がいると叫び始め、銃声が聞こえたと、当時の状況を振り返った。
警官の妻イリーナさんと子供2人(6歳のソフィアと生後数週間のイワン)、56歳の祖父母が死亡した。
ツイッターには、犠牲者たちの写真が投稿された。

ギリシャ系住民10人が死亡
450キロ以上離れた、ウクライナ南東部のロシア国境に近いサルタナ村とブハス村では、ギリシャ系住民が悲劇に見舞われた。
ウクライナでは古来より、ギリシャにルーツのある人々が暮らしている。ギリシャ政府によると約15万人が生活しているという。
ギリシャのキリアコス・ミツォタキス首相は26日、港湾都市マリウポリ近くで起きたロシア軍の空爆により、ギリシャ系民間人10人が死亡したことに、悲しみと怒りをあらわにした。
ツイッターにはブハス村の被害の様子を捉えた動画が投稿されている。

民間人の命が失われたことに対して、ギリシャ国内では怒りの声が上がっている。ギリシャの外相は首都アテネにあるロシア大使館に強く抗議した。
大使館側は、ロシアの「特殊軍事作戦」はウクライナの軍事部隊とインフラだけを狙ったものだと主張した。









