バイデン米大統領、連邦最高裁判事に初めて黒人女性を指名

Judge Ketanji Brown Jackson, with President Joe Biden, speaks after she was nominated for Associate Justice of the US Supreme Court

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画像説明, バイデン米大統領から最高裁判事に指名されたジャクソン判事(25日、ホワイトハウス)

ジョー・バイデン米大統領は25日、首都ワシントンの連邦控訴裁のケタンジ・ブラウン・ジャクソン判事(51)を連邦最高裁の判事に指名すると発表した。引退する最高裁判事の後任として上院で承認されれば、アメリカ建国から233年で黒人女性として初の連邦最高裁判事となる。

ジャクソン判事は、「またとない名誉に身が引き締まる思い」だと話した。これまでにワシントン連邦控訴裁から判事3人が最高裁判事になっている。

ジャクソン判事を指名したバイデン大統領は、ジャクソン判事は「自主性があり、決して妥協しない誠意と、強い倫理観の持ち主」だとたたえた。ジャクソン判事は、ハーヴァード大法科大学院で博士号を取得。 1999~2000年には、今年6月に引退するスティーブン・ブライヤー判事の裁判官付調査官を務めた。2012年には当時のバラク・オバマ大統領に指名され、ワシントン連邦地裁の判事になった。

バイデン氏は大統領選の予備選を争っていた2年前の時点で、黒人女性を最高裁判事に指名すると公約していた。

連邦司法センターによると、連邦判事に占める黒人女性の割合は約3%。

ジャクソン判事が最高裁判事に承認されれば、初の黒人女性だというほかに、定数9人の最高裁のうち女性判事が初めて4人並ぶことになる。

「あまりに長いこと、この国の政府と裁判所は、アメリカの姿を反映してこなかった。この国の才能と偉大さを十分に反映した裁判所を実現すべき時だと思う」と、バイデン氏は述べた。

最高裁ではこれまでに2人、黒人男性が判事を務めた。サーグッド・マーシャル判事は1967年に当時のリンドン・ジョンソン大統領に指名され、就任。今も現役のクラレンス・トマス判事は1994年に、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領に指名されて就任した。

リベラル派のジャクソン判事が上院で承認されれば、リベラル派のブライヤー判事の後任となる。そのため、保守派判事6人、リベラル派判事3人という現在の最高裁の構成は変わらない。

連邦議会の上院(定数100)は現在、与野党50議席ずつで拮抗している。承認の要件は単純過半数のため、カマラ・ハリス副大統領が上院議長として1票を投じることで、バイデン大統領による指名は承認される見通し。

与党・民主党のチャック・シューマー上院院内総務は、上院司法委員会が「今後数週間のうちに」指名公聴会を開始すると述べた。

アメリカの連邦最高裁は、人工中絶や同性結婚など国民生活の多岐にわたり影響を与える判断を示すことがあるため、最高裁判事の構成は個々の大統領の任期を超えて、長く米社会に影響を及ぼすことになる。

最高裁はこのほか、連邦政府や州政府との関係や、連邦政府の政策に対して、重要な法的判断を下す。あるいは死刑執行の差し止めの是非も最終的に判断する。