FIFAブラッター前会長とプラティニ元副会長、詐欺罪で起訴 スイス当局

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スイスの検察当局は2日、国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター前会長(85)とミシェル・プラティニ元副会長(66)を詐欺、業務上横領、文書偽造などの罪で起訴したと発表した。
スイス検察によると、ブラッター前会長とプラティニ元副会長が関与する形で2011年、200万スイスフラン(約2億5000万円)の違法な金銭の授受があった。この支払いは「FIFAの資産を損ない、プラティニ被告を違法に裕福にした」と、検察は指摘している。
両被告の公判は今後、スイス南部ベリンゾナの裁判所で行われる予定。有罪となれば、複数年の実刑や罰金刑を受ける可能性がある。
両被告は共に、無罪を主張している。一方、FIFA倫理委員会からはすでに資格停止処分を科されている。
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事件捜査は2015年9月、FIFAについて様々な汚職疑惑が取りざたされた際に始まった。スイス当局の捜査は、プラティニ氏が1998年から2002年の間にブラッター会長(当時)のために行ったとされる顧問活動についての、報酬請求に注目した。
調べによると、「顧問活動の終了から8年以上たっていた」にもかかわらず、プラティニ被告が高額報酬を請求。「ブラッター会長の口利きを受け、FIFAは2011年初めに(200万スイスフランを)プラティニ被告に支払った」という。
捜査対象となったことから、結果的にブラッター被告は会長職を追われ、その後任を目指していたプラティニ被告の運動も頓挫(とんざ)。プラティニ被告は欧州サッカー連盟 (UEFA) の会長職も失った。
プラティニ被告の代理を務めるドミニク・ネレン弁護士は2日、BBCに対して、被告は「事実と異なる嫌疑を全面的に否定」していると話した。
「この捜査はとっくの昔に終了されるべきだった」、「私の依頼人の無実を証明するに十分なだけの証言や資料が、すでに裁判所に提出されている。依頼人の無実を法廷で証明できると、100%の自信を抱いている」とネレン弁護士は述べた。
ブラッター前会長は声明で、公判を楽しみにしていると述べ、「この物語がついに終わる」ことを期待していると表明した。プラティニ元副会長への支払いについては、口頭での約束にもとづくもので、FIFAが当初全額を払えなかったため、支払時期が遅れただけだと説明した。
支払いは「FIFAの全関係組織」が承認したもので、プラティニ元副会長は「スイスの居住地でしかるべき所得税を納めている」とも、ブラッター前会長は述べた。
ブラッター被告とプラティニ被告はかつてサッカー界で有数の実力者だった。共にFIFAの頂点に立ち、圧倒的な影響力を誇っていた。
プラティニ元副会長は、フランス代表のエースとしてもクラブチームのスターとしても、サッカー界を代表する名選手の1人だった。
米連邦捜査局(FBI)やスイス当局による汚職捜査の対象となった2人を、FIFA倫理委は2015年12月に、8年間の活動停止処分にした。これについてスポーツ仲裁裁判所(CCAS)などへの訴えを経て、ブラッター前会長は6年、プラティニ元副会長は4年まで処分が短縮されていたものの、欧州人権裁判所は昨年3月、FIFAによる処分は「正当」だとして、活動停止処分の撤回を求めたプラティニ被告の訴えを退けた。







