カブール空港へロケット砲 米軍が迎撃か

画像提供, Reuters
アフガニスタンの首都カブールのハミド・カルザイ空港へ向けて30日朝、複数のロケット砲が撃ち込まれ、米軍のミサイル防衛システムに迎撃されたという。ホワイトハウスはロケット砲撃があったことを認めた上で、米軍撤収期限の今月31日まで、退避支援活動は「不断で継続する」と述べた。
アフガニスタンの地元メディアは同日朝、カブール市内の自動車からロケット砲5発が発射され、市内を越えて空港の方向へ向かったと報じた。
米政府筋はロイター通信に、米軍のミサイル防衛システムがロケット砲を迎撃したと明らかにした。31日までカブール空港を管理する米軍は、ロケット砲や迫撃砲を迎撃するシステムを配備している。
現地メディアが伝えた動画や画像では、カブール市内に煙が立ち上る様子や、路上で燃えているように見える自動車が映っている。

ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は声明で、ジョー・バイデン米大統領はこのロケット砲攻撃の報告を受けていると明らかにした。
「大統領はHKIA(ハミド・カルザイ国際空港)での作戦が滞りなく継続していると報告を受けた。その上で大統領は、現地の米軍部隊を守るため可能な手段を尽くすことを最優先するため、努力を新たにするよう、あらためて命令した」と、サキ報道官は述べた。
30日のロケット砲攻撃による死傷者の報告はまだない。
前日のドローン攻撃で市民被害は
一方で29日には米軍が、カブール空港を自爆攻撃の標的にした過激派勢力「イスラム国(IS)」系組織「IS-K」の脅威を排除するため、市内の自動車に対するドローン攻撃を実施し、IS-Kメンバー1人を殺害したと発表した。
米中央軍は当初、民間人に被害が出た情報は得ていないとしていたが、報道官のビル・アーバン海軍大佐は後に、ドローン攻撃による民間被害の情報が出ていることは承知していると話した。さらにその後、強力な爆発によって標的のIS-Kメンバーのほかにも死傷者が出た可能性があると認めた。米軍は、その強力な爆発は、IS-Kが自爆攻撃用の車両に大量の爆発物を積んでいたために起きたとしている。
米軍によるドローン攻撃の情報が浮上する前、アルジャジーラやAP通信によると、アフガニスタンの警察幹部が29日午後、首都カブールの空港に近い住宅地にロケット砲が撃ち込まれ、子供1人が死亡したと明らかにした。
複数の米メディアは、米軍のドローン攻撃で民家が破壊され、複数の子供を含む一家9人が死亡したと伝えている。
「IS-K」とは、過激派「イスラム国(IS)」系の地元組織「ISKP(イスラム国ホラサン州)」の別の略称。「IS-K」は26日に約170人が死亡したカブール空港入り口での自爆攻撃について、犯行声明を出しており、米軍は27日、このIS関係者をアフガニスタン東部でドローンにより殺害したと発表していた。
国際社会の対応
30日にはこの後、様々な国際会議が開かれ、アフガニスタンを掌握した武装勢力タリバンへの対応を協議する。
アメリカ主催の会合では、主要7カ国(G7)の外相や北大西洋条約機構(NATO)代表のほか、タリバンに一定の影響力をもつとされるカタールやトルコの代表も出席する。
この会合でイギリスのドミニク・ラーブ外相は、アフガニスタンがテロリストにとって安全圏になってはならないことや、周辺地域の安定を優先させる重要性を訴える見通し。外相はさらに、アフガニスタン市民の人権を尊重するという約束をタリバンに守らせる必要を強調するという。
国連では、英仏が安全保障理事会に決議案を提出し、アフガニスタンを出国しようとする人たちの安全地域をカブールに設けるよう提案する見通し。










