イラク駐留米軍、年内に戦闘任務終了へ イラク軍への支援は継続

画像提供, Anadolu Agency
アメリカのジョー・バイデン大統領は26日、ホワイトハウスでイラクのムスタファ・アル・カディミ首相と会談し、年末までにイラクでの戦闘任務を終了すると表明した。一方で、イラクへの訓練や助言は継続するとした。
イラクには現在、米兵約2500人が駐留し、イラクに残る武装勢力イスラム国(IS)に対処するイラク軍を支援している。
バイデン氏はホワイトハウスでの演説で、「ISに対処するために訓練や援助、支援を提供し続けることが、イラクでの我々の役目」としつつ、「年末までに戦闘任務に就くことはないだろう」と述べた。
「我々の対テロ協力は、この新たな段階に移行しても継続する」
これに対し、イラクのカディミ首相は、「両国の関係は現在、かつてないほど強固なものになっている。お互いの協力は、経済や環境、健康、教育、文化など多岐にわたっている」と述べた。同首相は、イラク国内に外国の戦闘部隊は必要ないと主張している。
イラク国内の米兵の数は今後も変わらないとみられるが、今回の動きはカディミ首相を支援するためのものと受け止められている。
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米軍のイラク駐留は、昨年1月にイラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のトップ、カセム・ソレイマニ司令官と、イランが支援するイスラム教シーア派武装組織のアブ・マフディ・アル・ムハンディス副司令官が、イラク・バグダッドでの米軍のドローン空爆で死亡して以来、大きな問題となっていた。
スンニ派のジハーディスト(イスラム聖戦主義者)の脅威が続く中、親イラン派はアメリカ主体の対IS連合軍の完全撤退を要求している。
一方でシーア派民兵組織は、米軍撤退を促すため、連合軍を駐留させているイラク軍基地に対して何百ものロケット弾や迫撃砲、ドローンによる攻撃を行っているとアメリカから非難されている。
今回のバイデン氏の発表は、ジョージ・W・ブッシュ政権時代に始まった戦争の1つの終結を意味する。バイデン氏は4月にも、アフガニスタンの駐留米軍を完全撤退させると表明した。
アメリカが率いる有志連合軍は2003年、イラクのサダム・フセイン政権(当時)が大量破壊兵器(WMD)を保有していると主張してイラクに侵攻したが、実際には存在しなかった。
ブッシュ氏は当時、「自由で平和なイラク」の実現を約束したものの、血なまぐさい宗派対立に巻き込まれることとなった。
米軍は2011年にイラクから撤退したが、その3年後にISがイラクの大部分を制圧。イラク政府の要請を受けて米軍は再びイラクに駐留することとなった。
2017年末にISが軍事的に敗北して以降、米軍はISが盛り返さないようイラク国内にとどまった。









